玉川学園・玉川大学
ここは日本のお友達との交流の広場です.ゲンボー先生とのやり取りもここで行います.
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質問「お米は暖かい地方でよく育つのに、なぜ、日本では東北地方など寒い地方でよくとれるのですか?」
東京都 青梅市立吹上小学校 5年 一将
ゲンボー先生
お米の原産地であるインドのアッサムは日中は暑いが夜には寒くなることもあります.ですからお米には寒さにも強い性質が元々ありました.長い間南アジアや東南アジアなどの暖かい地方で作られていた作物なので寒さには弱いと思われがちですが,長い間寒さに強い稲を選んでいくうちに,耐寒品種(たいかんひんしゅ=寒さに強いしゅるい)が東北地方や北海道で作られるようになりました.
もともと東北地方の夏は暑く,うまく気候に合わせれば十分にお米や野菜を作ることができました.ところが冬は寒くて植物が育たないために農業はできませんでした.特に日本海側は世界一の豪雪地帯(ごうせつちたい=沢山の雪が積もるちいきのこと)で農業の収入は夏にかけるしかなかったのです.江戸時代やそれ以前にお米はお金と同じ価値がありましたので,各時代の支配者は夏の間にどれだけ沢山のお米を作るかということがとても大切だったのです.
特に江戸時代になると秋田や山形,新潟で沢山の水田が作られていきました.
水路を作って水を引いたり,逆に沼地や湿地などの水が多すぎる地域は排水路が作られていきました.この話は先生のホームページにある「庄内平野」を見てください.くわしく書いてあります.
昭和の時代になると耕地整理(こうちせいり)といって田んぼの形をそろえたり,一つの田んぼの広さを大きくしていきました.こうしたことが一番積極的に行われたのが東北地方だったのです.お米しかできない,お米にかけるしかない地域が他より努力したために,今では日本の「米どころ」といわれるようになったのです.
ゲンボー先生
グループで話し合って出た2つ質問について教えて下さい。
1.どうしてそんなに多くの米をつくらなければいけないのか(その必要があるのか)
2.日本で米を作っているのに、なぜ外国から買っているのか
この2つを調べなくてはならないので、知っていることがあれば教えて下さい。
ゲンボー先生(この内容は平成16年4月1日に食糧法が改正される前のものです.新しい仕組みはこの説明の最後からリンクしています)
佳奈子さん,メールをありがとう.
日本はず〜っと米不足の国でした.日本でお米が100%自給できるようになったのは昭和30年代の後半で,安定して作られるようになったのは昭和40年代になってからなのです.
政府は農家の人に沢山お米を作ってもらうために,水田を広げることや機械化を進めることをしょうれいしたり,できたお米を決まった金額で買いとりました.野菜や果実など他の農作物はできた量や買う人の数によって値段は変わるのに,お米は作っただけ政府に買い取ってもらえましたし,農家にとっては安定した収入を得られるので,お米ができそうなところではほとんどお米が作られるようになったのです.そのおかげで日本の農家の暮らしは良くなりました.
ところが,今度は作りすぎてお米が余るようになりました.食べないお米に政府はお金を出し続けたのです.これは税金の無駄づかいと国民の批判をまねきました.しかも外国のお米より10倍くらい高いお米になってしまっていたのです.
こうしたことから,一般の消費者(しょうひしゃ=買う人)から批判され,政府はお米の 値段を少しずつ下げたり,農家にお米を作る量を減らさせたりしました.このことを減反(げんたん)といいます.
そこに今度はアメリカを中心にして「日本は自国の製品を売るばかりではなく,もっと農産物を買って欲しい」「特にお米を買って欲しい」という要求がでてきました.
こうしたことがあって,日本は少しずつ外国からお米を買うことにしました.そして毎年その量を増やすと約束したのです.それをウルグアイラウンドといいます.しかしそれだと安いお米の輸入量をどんどん増やしていかなければなりません.そうなると日本のお米が売れなくなって農家が困ってしましまいます.
そこで日本は量を徐々に増やしていくやり方ではなく,輸入したお米に高い税金をかける方法にかえました.
安く入ってきたお米も税金をかけて日本のお米の値段に近づけてしまえば,一般ではあまり売れないからです.
今では大部分の輸入米は家畜のえさや,備蓄米(びちくまい=不作など以いざという時のためにためておくお米)などに回されています.
しかしこれも毎年2.5%ずつ税金を安くしていくという約束があるために,何年か先には本当に安いお米が大量に輸入されることになり,一般のお米屋さんやスーパーでも大量に売られるようになると言われています.
すでにそのことを見越して,日本の会社の中にはオーストラリアやアメリカで,日本で食べるのと同じお米を作って,安く日本で売ろうというところもあらわれました.佳奈子さんが大人になる頃には外国のお米が沢山売られるようになるでしょうね.
じゃあ,日本のお米はどうなるの?・・・作る量はぐっとへるでしょうね.その代わり味とかヘルシーとかにこだわったお米が増えるでしょう.そうしたお米は日本産ということになりそうです.いずれにしても今のようにどこへ行っても田んぼが広がっているという風景は見られなくなりそうです.
ゲンボー先生
「改正食糧法」のページに行く.平成16年4月1日からお米の流通が大きくかわりました.必見のページです.
実は私五月十日に学校行事があって遠出するのですがその際昼食にパエリヤなるものを作ろうと思っているのですが、何分コンロではなく「かまど」なもので「炊き込み」と「蒸らし」の時間配分がよく解らないのです。ぜひともご教授願います。
ゲンボー先生
青樹さん.メールをありがとう.
パエリヤの正しい作り方と,簡単バージョン(というか日本式・・というか我が家風)を教えましょう.おいしいのを作ってください.
「正式バージョン」
パエリヤ鍋で(平たくて大きいやつ)まずオリーブ油を熱してからとがないお米を炒める.(もちろんインディカ米)お米に透明感が出てきたら,鶏肉を入れて炒める.
肉の周りがきつね色になったら, 魚介類(エビ・ハマグリ・ムール貝.イカなど)を入れる.
次に鶏ガラダシのスープをひたひたになるまで入れる.(塩かブイヨンで味付けしておくこと)
最後に絶対に忘れてはいけないのが「サフラン」これはサフランのオシベ,作る量によって入れる量も変わるが入れすぎてダメになることはない.少なくて色がしっかり出ないよりイイ・・・何人分つくるの?一瓶といってもホンのちょっびとしか入っていないから,全部使ってもいいと思います・・
あとは火にかけてお米が炊ければできあがり.できあがりのちょっと前にピーマン・赤ピーマンをのせる(できあがったときに火が入っていること).(また,イカはこの時入れても良い.堅くならずにおいしく食べることができるから.).最後にレモンを搾りながら食べる・・あ〜おいしい.
ちなみにパエリヤ鍋で炊くときは「たき火」などの大きな火でないとダメ.ガスだと炎の部分だけに熱が伝わって炎の形に焦げる・・・経験者だけが知っている・・・
※言っておきますがパエリヤ鍋にはふたはありません.そのまま炊くのです・・・
「簡単バージョン」
我が家では正式バージョンでやるときもあるが,こっちの方が多い.できあがりに大差はない・・というより失敗がない.
フライパンでまずオリーブ油を熱してから鶏肉を塩・コショーで炒めます.表面がきつね色になって火が適度入ったらお皿に取り出します.次にそのフライパンにオリーブ油を足して魚介類と野菜を炒めます.熱を入れすぎると堅くなるから要注意!この魚介類はボールかなんかに入れておく.すると汁気が出てくるのでこれは大切にとっておくこと.(炒める順番は貝類が最初,口が開くまで炒める.次にエビ類,次にイカとピーマン.イカに火が入ったらすぐにおろすこと.半生状態でもいいくらい)
お米をといで(日本のお米)味付けしたスープとサフランを入れて炊飯器で炊く(君たちの場合釜か鍋).このときさっき魚介類から出た汁を入れる.すると風味が良くなる.鶏肉も一緒に炊くこと.なぜなら鳥のうまみが出るから .スープは市販のものでよい・・つまりコンソメやブイヨン・・顆粒が溶けやすくてベター.
炊きあがったら蒸らす段階でオリーブ油を入れご飯になじませる.それから先ほど炒めた魚介類をいれる.これでご飯に輝きが出てさらに冷えた具が温まるのです.
君たちは釜か鍋でやるのでしたね,もちろんふたをして炊くのですよ・・・炊き込みは日本式で大丈夫.蒸らしは長い時間は不要です,具が十分に温まればいいのです.(厳密にはイカが堅くなっちゃだめ)もともとインディカ米で作るものですからご飯はやや固めの方がおいしいです.ぐちゃぐちゃのパエリヤはいけません・・・
コツはオリーブ油をやや多めに使うこと,ご飯に照りが出ていかにもうまそう!!でもね,入れすぎると今度は脂っこくなっちゃうから気をつけてね・・
さあ,エビやイカも温まった・・ご飯も適度に蒸れた・・そしたらふたをとってみんなのお皿に熱々を盛りましょう.パセリなんかちょっと添えるといろどりが美しいですなあ.レモンも忘れずに・・
PS 時間があれば一度練習しておくとイイと思います.
ゲンボー先生
よろしくお願いします。
ゲンボー先生
1.お米は苗から収穫までの期間の平均気温が26度を超えないと育ちません.これを26度線とよんでいます.
つまり,その間の平均温度が26度を超えればできるというわけで,北海道はぎりぎりこのラインを超えているというわけですね.
2.日本でのお米の作りかたはほとんど同じです.育苗箱(いくびょうばこ)に種籾(たねもみ)をまいてビニールハウスで発芽させて,田植機で植えます.あとは雑草を生やさないように「除草剤」(じょそうざい)と病害虫から守る「混合殺虫剤」を最低2回ずつまきます.刈り取りはコンバインで行います.
しかし,場所によってはヘリコプターなどで直接種籾をまくところもあります(実験で).自動田植機や自動直まき機などのロボットによる田植えの実験も進んできました.
最近,話題になっているのは「ほったらかし農業」とよばれる方法です.前年刈った稲の切り株の近くに種籾をまいてはいおしまい・・生産量は少ないのですが,病気や虫の害にもうち勝って育ったお米がうまいというのです.面白いですね.
3.お米の値段はすべて同じでしたが,今では「種類」「産地」「食味」によってことなります.うまくて少なければ「高い」のです.値段は東京と大阪にある自主流通米価格形成センターという舌をかみそうな場所で決められています.
ゲンボー先生
南小学校の5年生です!!ゲンボ-先生。こんにちは!!私の名前は、「さやか」といいます。
今、社会の勉強で、お米のことについて調べています☆☆☆実は、私のはんでは、「お米の名産地」について調べています。。
名産地のことをイロイロ調べていますが、そんなにわかりません。もしよければ、教えてくだちゃい!!そして、「その地域のお米のどんな所がおいしい」か教えてほしいんです・・・・・。
お願いします!!4649!!!!!
ゲンボー先生
さやかさん,絵とメールをありがとう.
お米の名産地のことを「米どころ」といいます.日本の米どころは「秋田県」「山形県」「新潟県」「宮城県」「富山県」「福井県」です.主に東北地方.北陸地方の日本海側に多いです. お米は熱帯の作物と思われがちですが,実は原産地のアッサムはヒマラヤ山脈に近いため昼と夜の温度差が激しく,寒さにも強い遺伝子を持っていました.そのために比較的温度が低い東北地方でも沢山のお米が作られるようになりました.
おいしいお米は昼と夜の温度差がはげしかったり,水がきれいなところでできるといわれています.東北地方や新潟県はそうした地域が多く,おいしいお米が作られます.
全国のお米の銘柄としては
コシヒカリ・ササニシキ・あきたこまち.きらら397・ひとめぼれ.花のまい・はえぬき・むつほまれ・つるがおとめ・朝の光・キヌヒカリ・ゴロピカ・初星・アキニシキ・ユキの精・フクヒカリ・能登ヒカリ・ハナエチゼン・月の光.黄金晴・あいちのかおり・農林22号・日本晴・晴々・アキツホ・ヤマホウシ・中生新千本・コガネマサリ・レイホウ・ヒノヒカリ・もえみのり・チヨニシキ・新潟早稲・五百万石・ほほほの穂・祭り晴・どんとこい・ときめき35・森のクマさん・ヤマヒカリ・ナツヒカリ・ツクシホマレ・こいごころ・ミナミヒカリ・
などがあります.おいしさの基準はいくつかありますが,品種.とれた年.とれた地域.土の質.収穫した時期.保存の方法.精米した時期.ご飯の炊き方によって変わってきます.ですからこの地域のこのお米の味はこう!・・ということはなかなか言えないのです.ごめんね・・・
先生!ありがとうございます!!
私は、前質問をした、南小学校の「さやか」です。ゲンボ-先生!前、質問に答えてくれてありがとうございました。おかげで、社会の勉強の「お米の名産地新聞」に間に合いました。(^_^)。=3←ため息です。そのお礼に、またイラストを書きました。受け取ってくだちゃいね
かわいいお米ちゃんですね,ありがとう!(ゲンボー先生)
今、学校の社会の授業で、お米について調べています。その中でぼくは「おいしいお米をとどけるくふう」というところを調べています。とれたお米を食べる人たちにとどけるまでにどんなくふうをしているのかインターネットでみました。だけどいい情報がないのでこまっています。たとえば、どんな入れ物にいれているのか、温度は何度にしているのかなにで(車、トラック、飛行機、船)運んでいるのか、運んでいるときは光に当たらないように暗くしているのか、が知りたいです。よろしくお願いします。
ゲンボー先生
陽介君,メールをありがとう.
とれたお米は倉庫に保存されますが,最新のものは冷蔵倉庫で15度以下に管理されています.15度という温度がお米にとって最も保存が利く温度だからです.保存の方法は袋に入れておく方法と,カントリーエレベーターという大型のタンクに入れておく方法があります.どちらも籾米といって籾がついた状態が一番保存が利くのでそうしています.
倉庫から出してトラックに積むときには2〜3日前から温度を上げて24度くらいにします.こうしないと結露(けつろ)して品質が落ちるからです.冷たい飲み物を入れたコップの周りに水がつくのと同じ原理で,冷えたお米のつぶつぶが湿気てしまうからです.
こうして運ばれたお米の籾摺り(もみすり=籾をとること)して玄米にして小売店に運ばれます.小売店では玄米の皮をとって白米にします,これを精米といいます.こうして運ばれたお米はとってもおいしいということです.
運ぶのはほとんどトラックです.新しいトラックは冷蔵装置が付いていてトラックの中で温度が上がらないように工夫されています.
しかし,今説明したのは最も新しい方法で,全国的にそうなっているわけではありません.お米の保存温度は「常温」「順低温」(20度以下)「低温」(15度以下)で,先生が説明したのは「低温」です.
しかし,常温保管の場合でも暑い時期には,沢山のお米を一カ所に集めてできるだけ外の気温と同じにならないように注意します.運ぶときも直射日光があたらないようにしています.
でもこれからは,そうしたところでも低温保管になっていくことでしょう.
ゲンボー先生
学校で田植えをし、課題作りになりました。課題作りはできました。そして、その課題を調べてくることが宿題にでました。ほとんど分からないものばかりでした。
・なぜ、いねがある所にレンゲが生えているのですか?
・なぜ、苗の長さは15cm位なのですか?
・なぜ、田の中には虫がいっぱいいるのですか?
・そして、大疑問なのですが、なぜ、田はあるんですか?
先生、分かることがありましたら、教えてください。
ゲンボー先生
汀さん.メールをありがとう.
1.レンゲの花はきれいですね.花が咲き終わったあとをよく見てください.ちいさいけど「さやえんどう」みたいな実が付いていると思います.そう,レンゲは豆の仲間の植物なのです.豆科の植物には根っこに根粒(こんりゅう)バクテリアという,目に見えないくらい小さな生物がついています.
この根粒バクテリアが植物が育つのに必要な「チッソ」という物質を作り出すのです.
花が咲き終わったあとの田んぼは,れんげの葉っぱも茎も全部土と一緒に耕します.茎や葉っぱは肥料にもなるからです.昔の人は根粒バクテリアのことなんか知りませんでしたが,経験的に知っていたのですね.こういうのを「先人の知恵」というのです.すごいですね・・・
2.直接種をまくという方法もありますが,それだとムラができたり発芽せずに育たない稲が出てしまうのです.狭い面積で沢山作らなくてはならない日本では,直まきではなく苗を植える穂法が発達しました.
3.田の中だけでなく自然の中には沢山の生物が住んでいるのです.特に水田は水もあるので水棲昆虫やザリガニやカエルがすんでいました.すんでいたというのは昔のことだからです.今は稲にとって害のある虫や病気を退治するためにまく農薬で,害のない動物や虫までが住めない環境になってしまいました,先生が子供の頃は田んぼにはメダカやドジョウもいました.子供の遊び場でした...
稲にとって害を与える虫は,稲を食べてしまう「いなご」「ニカメイガ」の幼虫が代表選手です.
4. お米は畑で作ると毎年はできなくなるのです.「水田」(たんぼ)で作るから毎年できるのです.
植物は土の中にある養分と水分を根っこからすい上げて,空気中の炭酸ガス(たんさんがす)とお日様の光で体を作っていきます.体の中でいらなくなった成分は根っこをとおしてすてられます.
毎年同じ場所で同じ物を作ると養分がなくなったり,いらないものがたまって,「連作障害」(れんさくしょうがい)といって,その植物ができにくくなります .田んぼは水によって養分が運ばれ,水によって入らない物質を流してしまうために連作障害がおこらない素晴らしいシステムをもっているのです.ですから毎年同じ場所で稲を作ることができるのです.
ゲンボー先生
今日の宿題はお米の値段はどうやって決められるのかです。お父さんは米価審議会で決めるとか言っていますが、よくわかりません。教えてください。
ゲンボー先生 (この内容は平成16年4月1日に食糧法が改正される前のものです.新しい仕組みはこの説明の最後からリンクしています)
結香さん.メールを有り難う.
確かに米価は「 米価審議会」で決まりますが,それは「 政府買入価格」です.私たちが食べるお米は「自主流通米価格形成センター」(じしゅりゅうつうまいかかくけいせいせんたー)で決まります.
もともと,お米が足りなかった日本では農家にお米を沢山作ってもらうために,できたお米はすべて政府が決まった金額で買い上げていました.キャベツやレタスやキュウリなどふつうの農作物はできた量によって価格が変わります.
沢山できすぎてしまうと余ってしまうので安くなりますね..野菜は日によって値段が変わるのです.今度八百屋さんで調べてごらん.
一方お米は多くできようが少なくできようが,同じ金額で間違いなく政府が買い上げてくれます.農家にとってはとても安定した収入ですね.ですから日本中の農家でがんばって田んぼを広げてお米を作ることにはげみました.おかげで農家の収入は増えて生活が良くなりました.また国民全員にお米がいきわたりました.(自給率100%)ですね.これが昭和30年の後半から40年位の出来事です.
ところが,今度はお米が余ってしまったのです.古くなったお米は家畜のえさになったり捨てられました.もったいないですね.しかもお米の値段は少しずつ高くしていったので,日本のお米は気がついたら世界一高くなっていました.
それで消費者が怒ったのです.「税金の無駄づかい」「安いお米を食わせろ」ってね・・・
農家の中にも「うちのお米はおいしいのに,他と同じ値段じゃおかしい」と言うところもでてきました.そこで,政府は全部のお米を買うことや値段を決めることをやめたのです.
政府が買わないお米のことを自習流通米(じしゅりゅうつうまい)といいます.おいしいお米は高く,そうでないお米は安く売り買いされます.他の農産物と同じになったというわけですね.一般の農産物はその日その日に市場で値段が決まりますが,お米は東京と大阪にある 「自主流通米価格形成センター」で決められることになりました.
ここで安い値段が決められてしまうようなお米は政府が買うことにしました.最低価格を決めて農家の収入が極端に下がらないようにするためです.その値段を決めるのが「米価審議会」なのです.
もうあと何年かで安いお米が外国からどんどん入ってくると,このような価格の決め方は変わると言われています.
ゲンボー先生
「改正食糧法」のページに行く.平成16年4月1日からお米の流通が大きくかわりました.必見のページです.
ゲンボー先生
種籾の中には小さな種(お米)しか入ってなかったり,空っぽだったりするものがあります.塩水は普通の水よりも重いため(比重といいます)そうした軽い種籾は浮いてしまいます.浮き上がった種籾は使わずに重くて沈んだ種籾だけを今度は真水につけて発芽をうながします.それから苗箱にまいて育てるのです.
岐阜県多治見市 脇之島小学校 5年生
ゲンボー先生
庄内米が特別にうまいというわけではなく,雪国のお米は「うまい」と言った方が良いかもしれません.
おいしいお米の産地をあげてみると秋田県.山形県.新潟県.富山県,福井県という名前が出てきます.これらの地域は冬に雪が沢山積もるので農業は夏にしかできません.
ですから昔からお米を作ることにとても努力をしてきた地方なのです.雪があるうちから苗代を作る工夫,冷たい水を温めてから田んぼに入れる工夫など様々あります.
1994年にお米を全ぶ政府が買い上げるという法律が改正されて,農家はお米を自由に売れることになりました.そうなると「味」ということが大切なことになりますね.消費者はおいしければ多少高くても買ってくれるからです.そこで新潟県や福井県の農家が「コシヒカリ」を作って売り出しました.コシヒカリは茎が弱くどちらかといえば作りにくいお米です.もともと新潟県の試験場で第2次大戦前に作り出された品種ですが,倒れやすいと言うことで長いあいだ作られませんでした.しかし,農家の人はいろいろ工夫してそれをなんとか作りました.
そうしたらそれが爆発的に売れたのです.今ではコシヒカリといえば日本を代表するお米です.ほとんどの県でコシヒカリやコシヒカリを親に持つ〜ヒカリというお米が作られていますね.
その後,「コシヒカリには負けないぞ!」と秋田県では「あきたこまち」山形県では「花の米」や「どまんなか」「はえぬき」という品種が作られました.どれもおいしいと言われるお米に成長しました.
ですから,夏にしか農業ができない「お米の単作地帯」では,農民が努力してきたというのが,おいしいお米ができている第1の条件だと先生は思っています.
次に昼と夜の温度差が大きい,水がきれいということも条件になります.お米は生きていますから呼吸します.夜に温度が下がると呼吸量が減って余分なエネルギーを使わなくなります.そうするとデンプンやタンパク質の割合が理想的になるのだそうです.雪の多い日本海側は夏の日中は暑く,夜になると涼しくなりやすい地域です.こうしたことも大きな理由になっています.
庄内平野の開拓については先生のページにくわしく出ていますから,そちらをぜひ読んでください.
ゲンボー先生
全国のお米の生産量を県別に出してある表はありますか?
ゲンボー先生
平成13年の生産量です.
|
|
|
|
北海道 |
642100 |
青 森 |
307100 |
岩 手 |
321000 |
宮 城 |
428300 |
秋 田 |
529300 |
山 形 |
425500 |
福 島 |
445300 |
茨 城 |
408000 |
栃 木 |
364000 |
群 馬 |
90600 |
埼 玉 |
179800 |
千 葉 |
320800 |
東 京 |
991 |
神奈川 |
15800 |
新 潟 |
654500 |
富 山 |
224500 |
石 川 |
139600 |
福 井 |
149600 |
山 梨 |
30100 |
長 野 |
229100 |
岐 阜 |
133200 |
静 岡 |
98300 |
愛 知 |
162700 |
三 重 |
168800 |
滋 賀 |
183000 |
京 都 |
86000 |
大 阪 |
32000 |
兵 庫 |
209700 |
奈 良 |
50500 |
和歌山 |
39300 |
鳥 取 |
78800 |
島 根 |
408100 |
岡 山 |
188900 |
広 島 |
147600 |
山 口 |
129700 |
徳 島 |
68300 |
香 川 |
78800 |
愛 媛 |
83200 |
高 知 |
62900 |
福 岡 |
210600 |
佐 賀 |
156100 |
長 崎 |
71300 |
熊 本 |
223000 |
大 分 |
137200 |
宮 崎 |
106800 |
鹿児島 |
130500 |
沖 縄 |
2970 |
5年生の総合学習でお米について勉強をしているので、稲作をするのが早い順に教えて下さい。
ゲンボー先生
梨保さん,メールをありがとう.
田植えは品種別に行うのではなく,その地域の気候によって決まります.日本で一番早いのは鹿児島県の金峰町です.3月には田植えが終わって,収穫は7月です.品種はコシヒカリですね.
では寒い地方が遅いかと言えばそうでもありません.今度は収穫の時期が遅くなると,実が十分に育たないと言うことがおきますから,早く田植えをする工夫をするのです.
秋田や新潟では古くから「保温苗代」といって,寒いうちから油紙で囲った苗代で苗を育て雪解けが終わったら,できるだけ早く稲を植えるということが行われてきました.また冷たい水を直接入れると生育が悪くなるので,わざと浅くて長い水路を田んぼの周りに作って水を少しでも温めてから田んぼに入れる工夫もされてきました.これを「ぬるめ」といいます.
先生は5月19日に長野県の八ヶ岳にいきましたが,標高1千メートルのふもとではもう田植えが行われていました.これは関東地方より2週間ほど早いですね.八ヶ岳は夏も涼しく早く寒くなるので急いでいるのです.
そして、ゲンボー先生は、農薬賛成ですか?反対ですか?できたらたらそのわけも教えてください。
反対の賛成・・・農薬は虫を殺し,人の体にもよくありません.しかし農薬を使わないと作物は虫や病気にやられて.収穫量がものすごく減ってしまいます.いまアフガニスタンでは大量のイナゴが発生したり,植物の病気がはやって収穫がものすごく減っています.このように農薬を使わないと世界の貧しいところでは何十万,何百万もの人が飢えて死んでしまうのです.
農薬を使わない農業というのは日本のような「ゆたか」で「手間ひまをかけている余裕のあるところ」でしかできないものなのです.
ゲンボー先生
「稲作農家を守る法律を考案しよう!」をキャッチフレーズにクラス全体でお米のこ
とを調べています。今、日本にあるお米の法律をわかりやすく教えてください。
ゲンボー先生(この内容は平成16年4月1日に食糧法が改正される前のものです.新しい仕組みはこの説明の最後からリンクしています)
1.お米を作る面積を制限する決まり.
たくさん作りすぎないように,市町村に数量を割りあてて,農家ごとの作る分を決めます.これを減反(げんたん)といいます.君たちの家の近くにも何も作らない田んぼがありませんか?
2.できたお米を政府に売るのと,自由に売っていいのと二とおりが選べますよという決まり.
平成7年までは,作ったお米はすべて政府が買うという決まりで,それ以外は法律的には認められていませんでした.それは昭和30年代の後半まで日本は米不足が続き,国が安定した値段でお米を買うことにすれば農家は安心して米作りができたからです.
しかしお米が大量に余るようになったのに,外国のお米よりも値段が高かったため国民のひはんをうけて,競争力のないお米だけを政府が買うようになったのです.政府が買ったお米は備蓄米といって,お米がとれなくなったり,外国への援助のためにためているお米になります.最近では冷蔵など保管のしかたがすすみ,一年たっても味が変わらないので「たくわえくん」という名前で売りに出されています.
自由に売られるお米は,ブランド米で高く売れるお米です.これらお米の値段は「自主流通米価格形成センター」(じしゅりゅうつうまいかかくけいせいセンター)というところで決められています.
3.政府が買うお米は最低価格を決めてそれ以下にならないようにしています.
これは農家の生活を守るためです.全部を急に自由にしてしまうと,お米の価格が年によって大きく変わってしまうのと,農家の収入が不安定になるからです.
4.外国との約束で,お米を輸入すること.
ウルグアイラウンドという取り決めで,日本は外国のお米を輸入しなくてはならないことになりました.しかし,そのまま入れてしまうと,やすい外国のお米に日本のお米が負けてしまうので,関税という税金をかけています.しかし,この関税も約束で年々下げています.もうしばらくすると関税はほとんどかからなくなり,やすい外国のお米が大量に出回ることになります.
君が大人になるころはいまよりず〜〜っとやすくなっているはずです.その間に日本の農家は競争に勝てる準備します.
だいじなことは以上です.難しいところは保護者の方や先生に聞いてみてください.
ゲンボー先生
「改正食糧法」のページに行く.平成16年4月1日からお米の流通が大きくかわりました.必見のページです.
知りたいこと
*世界の米の種類?
*その米のとくちょう、どの国で作られているか?
*その米の育て方は、日本とちがうか?
*米の始まりは、いつ、どこで?
教えて下さい!
ゲンボー先生
彩さん,メールをありがとう.
1.世界のお米は大きく分けて3種類です「インディカ種」「ジャポニカ種」「グラベリマ種」です.これが大もとで,インディカ種とジャポニカ種には品種改良で大変な数の種類が作られています.
2.グラベリマ種はアフリカのニジェールと言うところだけで作られています.形は日本のお米に似ていますが遺伝子は別の種類といった方がよいくらい大きくちがいます.
ジャポニカ種は中国・日本・韓国などの東アジアが主な産地です.短くて丸っこくて粘りがあるのが特徴です.
インディカ種は,東南アジアをはじめとしてインドや中近東,南ヨーロッパ,アフリカで栽培されている細ながくって,粘りけがなくパラパラしているのが特徴です.
それ以外にはアメリカ合衆国・オーストラリアなどでも輸出用に作られています.インディカ種・ジャポニカ種両方です.
お米の作り方は国によってちがいますが.水田で作るところは変わりません.広い土地ですと飛行機で種をまいたり大型の機械で刈り取りをします.アメリカなどは大農法と言ってそういう作り方です.くわしくは先生のページに出ていますからそちらを読んでください.
3.お米は今から約8千年前に人間の手によって栽培されはじめたといわれています.インドのアッサムという地方の出来事です.
このお米が東南アジアや中国に渡り,そして日本にもやってきました.それが今から約6千年前(縄文時代前期)です.
教科書には「日本のお米栽培が始まったのは今から約2千年前弥生時代です」とかかれていますが,考古学の発見がつづき,今では縄文時代前期に米があったということがだんだんわかってきました.
北九州では縄文時代の後期から晩期に(3500年前〜2500年前)に水田があったこともわかっています.
弥生時代は水田の技術が広まった時代のことなんですね...
さて,稲作の始まりに話を戻します.先ほどインドのアッサムと書きましたが,実は中国にも稲作の始まった遺跡があります.長江(ちょうこう=地図で調べてごらん)のカボト遺跡からは大変に古い水田が見つかっています.出てきたお米を調べた結果,どうやら中国独自で作られたものらしいのです.
お米はもともと水辺に育つ野生の植物で広く世界に分布しています.(アジア.アフリカ).
これに注目した人間がほぼ同時に稲作を始めたという説ですね.
つまり稲作の始まりには二つの説があって
1.アッサムからはじまった
2.いくつかの場所で別々にはじまった
なのです.
ゲンボー先生
1.一つの稲から、だいたい何粒のお米が、とれるのですか。
2.苗を植えるとき、苗と苗の間は、何センチあけるのですか。
一つの株には3〜4本の苗があります.その1本ずつから5本の茎がでてきてその一つずつに穂がつきます.
一つの穂には80〜90粒のお米がつきます.
最初に3つの株を植えました,それぞれの株から5本ずつ新しい株が出てきました.これで15本の株になりました,穂も15ですね.それに80をかけてみましょう.答えは1200粒のお米ができたということになりますね.
一粒のお米からだとその3分の1ですから400粒ということになります.
苗と苗の間は大体20センチ〜30センチの間です.場所や品種によって少しちがいます.
ゲンボー先生
ゲンボー先生
さやかさん.メールをありがとう.
米作りの苦労は先生のホームページにもでていますから,そちらを読んでください.もっと知りたいことがあったらまたメールをください.
「みんなの広場」「小学生の質問」「お米作りの条件」にいくつかあります.
「はえぬき」は本名を「山形45号」というように,山形県の試験場で品種改良によって産まれました.ササニシキに似た「どまんなか」とともに今では米どころ山形県を代表するお米になりました.
お母さんは「庄内29号」、お父さんが「秋田31号(あきたこまち)」です.
「あきたこまち」は「コシヒカリ」と「奥羽292号」が両親ですから,「はえぬき」はコシヒカリの孫にあたります.
とくちょうは,実がしっかりしていてベタベタしない.粒が大きく光沢があるなどとてもすぐれた品種といわれています.さめてもおいしいのでおにぎりとか,ちらし寿司などに向いていると言われています.
先生も一度食べたことがありますが,なかなかおいしいお米でしたよ.「おにぎり」にもしましたが(中身.しゃけとうめぼし)確かにおいしかったです.
ゲンボー先生
いま、学校でお米について調べ学習をしています。ぼくは、お米に使われている化学肥料について調べています。
作っている場所によって化学肥料にちがいがあるかに興味があります。何か資料があったら、教えてください。
ゲンボー先生
大二郎君,メールをありがとう.
植物を育てるには「チッソ」「リン酸」「カリ」という三大要素が必要と言われています.
チッソは植物の体を大きくします.リン酸は実を大きくします,カリは根っこを大きくさせます.
葉っぱや動物のフンを混ぜたものにはこれらの要素が適度に混ざっていますが,値段も高くまくのも大変です.そこで三大要素を化学薬品として作りそれを直接田畑にまけば,手間もかからないし値段も安い・・ということで作られたのが「化学肥料」です.
化学肥料には会社によって,また育てる植物によって三大要素の割合を変えたり,他のものを混ぜたりしています.
ですから大二郎君が質問しているように「場所」によってかえていると言うことではなくて,作る作物によってかわるというのが答えです.
ゲンボー先生
米を育てるとき、化学肥料はどうしても必要ですか?
無いとどうなりますか?使うと悪いことはありませんか?
ぼく達にでもわかるような資料はありますか?本でもいいです。
ゲンボー先生
大二郎君
化学肥料はどうしても必要というものではありません.手間ひまをかければ自然の肥料(木の葉や生ゴミを発酵させたもの,有機肥料ともいいます)でも十分に育つし,味もよくなると言われています.
しかし,最近の農家は農業だけでは豊かな生活が送れないと言うことで,ほとんどの人がふだんは会社に行ったり,別の仕事をしています.こうした農家を「兼業農家」(けんぎょうのうか)といいます.(農業だけに収入を頼っている農家.つまり農業一筋のところは「専業農家=せんぎょうのうか」といいます)
兼業農家がすべてというわけではありませんが,短い時間で田んぼを耕し,肥料をまき,稲を育てなくてはなりません.ですからできるだけ手間をかけないために化学肥料を使うのです.
反対にお米作りにとても手間をかけている農家もあります.最近ではそうした農家で有機肥料や低農薬,無農薬といった様々なとりくみがおこなわれています.
ゲンボー先生
ゲンボー先生
お米一粒はすご〜く軽いよ.だいたい0.022〜0.024グラムです.
ご飯一杯だと(160グラムとして)おわんに約7000粒入りますが,お水をいれて炊くので約その半分の3500粒と言うところかなあ.
ゲンボー先生
今、お米のことを調べています。1950年代から、お米の生産量が大きくなったことを調べたいと思っています。
教科書には農薬や肥料、土地改良、機械化、品種改良で大きくなったとかいてありました。
どんな努力がしたのか、くわしく知りたいです。もしも、分かることがあったら、教えて下さい。そういうことがのっている本やホームページがあったら、おしえてください。
ゲンボー先生
晶水さん メールを有り難う.
1950年代にはまだまだ機械化はされていません.一番大きな理由は戦争が終わって荒れてしまった日本の田畑を元に戻していったこと.そして「食糧」の増産が最も大切な国の方針だったからです.そうしなければ国民が飢えてしまうからです.
政府は戦前からあった「食糧管理法」(しょくりょうかんりほう)にもとづいて,作ったお米は一定の金額で買うことを農民に約束しました.他の作物は日によって年によって値段が変わりますが.お米は作っただけ決まった値段で政府が買ってくれるので,農家の収入が安定しますね.それで1950年代からどんどん田んぼが作られていったのです.
1960年代になると農家の収入は増えて,それにともない耕耘機(こううんき=耕したり運んだりするのりもの)などの機械が使われるようになったり,肥料や農薬が多く使われるようになりました.もちろん品種改良も行われました.このような国の方針に守られて,お米はどんどん作られていき1960年代の後半にようやく100%の自給ができるようになったのです.
機械化や,耕地整理,品種の改良のそれぞれは先生のページにも出ていますからそれを調べてください.(みんなの広場)大切なことは「お米を沢山作る」ための政治が行われたということで,このことが分かっていてはじめて日本の米作りがわかるのですよ・・・
分からないことは多いと思います.その時にはまたメールをください.
ゲンボー先生
いろいろな種類のお米の一粒の形を調べています。かわった形のお米があったら,紹介してください。写真があるとうれしいです。よろしくお願いいたします。
ゲンボー先生
絵里子さん,メールをありがとう.
変わった形のお米ですか?う〜〜〜〜〜〜〜ん.
私たち日本人がいつも食べているお米は「ジャポニカ」といって,短くてずんぐりしています.コシヒカリもあきたこまちもササニシキも「うるち米」といわれるご飯用のお米はすべてそうです.
お米の中にはお酒を造るための専用のお米があります,有名なのは「山田錦」(やまだにしき)ですが,これはジャポニカの大型種でふつうのお米よりもやや大きいのがとくちょうです.
外国では「インディカ種」が主流で,日本のお米に比べて細長いのがとくちょうです.ねばりけも少なくパラパラしています.ですからカレーやピラフなどの料理にはもってこいなんですね.
他には色の付いたのがあります.黒や緑や紫などです.なかでも赤米はお赤飯のルーツといわれているものです.
写真は,他のホームページを参考にしてください, http://worldfood.muses.tottori-u.ac.jp/komebunrui/bunruitop1.htm
ゲンボー先生
すいませんが教えて下さい。米作が、なぜ北海道ではさかんになって沖縄ではそうでもないのか調べています。よろしくお願いします。
ゲンボー先生
幸春さんメールをありがとう.
北海道で沢山お米が作られているのは,水田の面積が広いからなのです.
それと寒さに強く味の良い品種がつくられたということもあります.歴史的なことは先生のページにもあるのでそれを見てください「地域の米作り」「石狩平野」です.
沖縄は水田の面積が広くありません.ですから収穫量が少ないのです.それと,もともと暖かいところから来たお米なのですが,味についていえば「昼間は暑くて」「夜は涼しい」ほうが良くなります.
その理由も先生のページを見てください「東北地方関係」の質問で答えています.
というわけで,今までのところ沖縄のお米は「量」「質」で東北地方や北海道にはおよびません.
しかし,最近では「ひとめぼれ」というお米が作られるようになり,これはだいぶ評判がいいようです.ですから,これからは沖縄でも味の良いお米が作られるようになると先生は思います.
ゲンボー先生