玉川学園CHaT Netセンター
ここは日本のお友達との交流の広場です.ゲンボー先生とのやり取りもここで行います.
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質問です。「おかき」と「おせんべい」はどこが違うのですか?(東京都・小5)
ゲンボー先生
メールをありがとう「おかき」は「かき餅」にていねい語の「お」をつけたもので、漢字ですと「欠き餅」とか「掻き餅」と書きます。元々はお正月に飾る「鏡餅」(かがみもち)が乾燥して「ひび」が入る頃(もともとは1月11日)に手で割って(欠いて)、それを焼いて食べたものをさしました。やがて「なまこ状」(細長いだ円形)のお餅が半乾きのころに包丁で薄く切り、それにお醤油を塗って焼くようになりました。元々がお餅ですから材料も「もち米」です。今日では油で揚げたものもありますね・・「あられ」はかき餅のさらに細かく切ったものです。かき餅は関西を中心に広まりました。
一方「お煎餅」(おせんべい)は「うるち米」をお餅状にこねて平べったく引き延ばして焼いたもので、江戸時代に関東で広まりました。代表的なのが「草加煎餅」(そうかせんべい)です。
面白いのは「お餅」の形は関東と関西では「かき餅」「お煎餅」とは逆だということです。関西では搗(つ)いたもち米を手で丸く整形する「丸餅」ですが、関東では四角くのばした「のし餅」を包丁で切る「切り餅」が中心です。自分の家がお雑煮に「丸餅」を使っていればルーツは西日本で、切り餅を使えば「東日本」ということになります。もっとも関西や中国地方にはかき餅のところにも書いたように「なまこ餅」というのがあって、これは切ってから乾燥させましたので、このあたりが大量生産されるようになってからの「かき餅」のルーツのような気がします。
先生は「かき餅」も「お煎餅」もぜ〜んぶ好きです・・(笑)
ゲンボー先生
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