玉川学園・玉川大学
ここは日本のお友達との交流の広場です.ゲンボー先生とのやり取りもここで行います.
私は、西陣中央小学校5年の麻里子です。今虹の学習でお米を食べに来るスズメなどの鳥から、お米を守ることのできる、ものを探しています。もし、よろしければ知っているものを教えて下さい。(平成11年12月22日)
ゲンボー先生より
麻里子 さんへ
メールを有難う!!!
すずめはかわいいけれど,お百姓さんにとっては大敵です.だってせっかく作ったお米を食べられちゃうからね…それで,むかしから日本の各地に「鳥追い」という行事があるのです.
さて,昔のお百姓さんは「かかし」をたてて鳥を追い払いました.しかし,これはあまり効き目がありません.なぜなら,すずめだってバカじゃないから,「あれ〜あいつ動かないやあ」と思えば,人じゃないってわかりますね.だから「かかし」にすずめがとまっているなんていう絵があるのです.
それから,死んだ「からす」を田んぼや畑の中に立てておくというのもあります.「からす」が小鳥をおそうからですね.鳥の習性を利用したやり方です.
今のお百姓さんはいろいろ,武器を持っています.
まず,アルミテープ.これは田んぼにテープを張ると風でキラキラ光るので,鳥が嫌がって近づかないというものです.しかし,先生も見たことがありますが,こんなのへいちゃらで,実ったお米を食べちゃうすずめもたくさんいます.
次に,目玉風船.これ見たことありますか?目玉のような模様のついた黄色い風船です.これが鳥には恐いみたいです.これで近づかなくなりますが,やっぱりアルミテープのようになれてしまうすずめがいます.だいたい一羽がうまそうに食べ始めると遠くから見ていたすずめちゃんが「おれも,おれも」とよってきます.
次に,音です.アセチレンというガスや炭酸ガスを圧縮(あっしゅく=狭いところにぎゅーとおしこめること)して爆発音を出します.鉄砲の音みたいなので,鳥がびっくりして逃げます.これはすずめだけではなくて「いのしし」や「たぬき」なんかにも効きます.でも,人間もびっくりします.
最後の切り札がネットです.網ですね.これを田んぼや畑にかけてしまいます.こうすれば絶対にすずめは入ってこられません.これですとほぼ100%はお米をまもることができます.
ちょっと,手間はかかりますが,なれればどうということはありません.しかし,広い田んぼの場合は難しいですね.
東北や北海道のような一つの田んぼが広い場合どうしているのでしょう?これは君が調べてみてください.わかったら先生にも教えてください.ホームページにものせていますよ.
では,お米の勉強頑張ってください.もうすぐクリスマス,そしてお正月…楽しみですね.(平成11年12月23日)
私の学校は、「虹の学習」で、お米の種類や、お米を使ったおかしを、調べている時に、ゲンボー先生の、ホームページを見つけたので、Eメールを、送っています。お米の種類や、お米を使った、おかしで知っているものが、あれば、Eメールを、送って下さい。お願いします。(平成11年12月22日)
ゲンボー先生
彩さんメールを有難う.
お米で作るお菓子はた〜くさんあります.大昔から日本人はお米を作ってきました.今の考古学(こうこがく=古い時代のことを発掘で調べる学問)の研究では,日本人がお米を作るようになって6千年たっていることがわかっています.多分その時代から,おこめを今のご飯のように食べる以外に,お菓子のような食べ方もしていたのではないかと考えらてれます.
まず,お米にはインディカ種という細長いお米と,今君たちが食べているジャポニカ種とよばれる短いお米があります.そのジャポニカの中に「おもち」のもとになる「もち米」と,ご飯になる「うるち米」があります.さらに,赤い色をした「赤米」と呼ばれる種類もあり.大昔はこれらがごちゃまぜに作られていたようです.日本人の祖先はそれらのお米を使い道によって分けて育てるようになりました.赤米はおめでたい時に食べる赤飯のもとになりましたが,やがて「アズキ」や「ささげ」という豆をご飯と一緒に炊くようになり,今のお赤飯になりました.ながいあいだにインディカ種は作られなくなり,大まかにわけると「もち米」と「うるち米」の2種類になりました.もち米は「おもち」に,うるち米は「ご飯」に使われるようになったのです.ですから,今作られているお菓子もこの2種類のお米から作られていると思っていてください.
では,本題のお菓子のおはなしをしましょう.
まず,100%お米から作られるわかりやすいお菓子には…おせんべい・おこし・おだんご.があります.
おせんべいはもち米とうるち米の割合をかえることによって,かみごたえが変わってきます.ゲンボー先生は100%もちごめのお醤油のたっぷりしみた「おかき」が大好きです.
でも,普通のおせんべいはうるち米をまぜて作ります.今度おせんべいを食べるときにふくろにどんなお米がつかわれているか見てください.
「おこし」はお米を固めて甘い味をつけた,古くからあるお菓子です.粟(あわ)という穀物(こくもつ)から作るものもありますが,一般にはお米が多いようです.東京の浅草では「かみなりおこし」が有名です.
お団子はお米の粉から作ります.これもうるち米やもち米の割合によって味やかみごたえが変わってきます.君のすむ京都には有名な「みたらし団子」がありますね.あのお団子も材料はお米です.面白いのは一番上の一つだけはなれていますね,あれはどうしてなのかなあ?君達で調べて先生におしえてくれたらうれしいなあ.
和菓子と呼ばれる日本のお菓子には色々お米が使われていますが,お店によってまちまちです.京都は和菓子の本場です,これも君たちが調べて分かったことをゲンボー先生に教えてください.ホームページにのせてあげましょう.
あと「おはぎ」と「ぼたもち」も,もち米を使っていますね.つぶつぶが残っているのや,そうでないのやこれも色々です.地方によって季節によって変わるようです.面白いのは東北地方では,つぶつぶが残っているのを「半殺し」というのだそうです.
それから,先生が子供のころよく食べた「ぽん菓子」というのがあります.お米をポップコーンのようのはじかせたお菓子です.お砂糖とまぶして食べます.いまでも駄菓子屋さんにいくと「にんじん」と呼ばれて売られているようです.君は食べたことがありますか?人参のように包装されているのですが…京都でも売っているかなあ…
あと,皇室でには今でもお祝い事のときに食べられている,お米で作ったお菓子があります.「かりんとう」みたいに細長くて揚げてあるお菓子や.お餅のような形をしたお菓子で,これらは奈良時代や平安時代から続いているものだそうです.先生も一度食べてみたい…・
これは,昔からお米を材料にしたお菓子があったことをあらわしています.
面白いところでは,寒いところで干すと,ふわふわ,ぱりぱり…つまりパイみたいになって,それを食べます.これは「干しもち」とか「凍みもち」(しみもち)と呼ばれて,主に東北地方で作られます.
まだまだ,あろます・・お正月に飾る「かがみもち」だって,お汁粉にしたり,焼いて食べますが,あれも主食というより「お菓子」にちかい食べられ方ですね.あとは豆の入ったのや,粟やきびの入ったおもち.もうたくさん,たくさんあります...
きりが無いからこのへんにしますが,お米はアルコールになったり,お味噌になったり,日本人の食生活になくてはならないものです.君たちの学習でぜひ調べてみてください.
もっと,質問があったらまたメールをくださいね...では,勉強を頑張ってください.(平成11年12月23日)
お世話になったゲンボー先生へ。
お久しぶりです。私は、ゲンボー先生に、Eメールで教えてもらったことを、いろいろ使ったり、まとめたりして、自分だけのホームページのまとめが、できました。これも、ゲンボー先生のおかげです。ありがとうございました。また、これからも(もしかしたら)Eメールで、送ったりできたらいいなぁ。と、おもいます。
私の、ホームページのまとめが、すてきになったのも、ゲンボー先生の、おかげです。本当にありがとうございました。
京都市立西陣中央小学校5年生
彩 より