玉川学園・玉川大学
ここは日本のお友達との交流の広場です.ゲンボー先生とのやり取りもここで行います.
わたしは下関小学校の あかりです。わたしは学校で「日本でお米の生産量が多い都道府県ベスト10」を調べていて、主に北海道と東北地方がベスト10に入っている事がわかっのですが、青森県だけ入っていませんでした。それはどうしてなのかおしえてください。よろしくお願いします。
〜感想〜
わたしはこのサイトはとってもわかりやすいと思います。またお米の勉強をする時があったら使いたいと思います。これからも頑張ってください!
ゲンボー先生
あかりさん。 メールをありがとう。感想もありがとう・・・嬉しいです!!!
青森県にもおいしいお米はたくさんあります、しかし、平野部が少なく水田面積が他の東北の県にくらべて狭いのです。八甲田山や岩木山のふもとにはリンゴ畑が広がっています。リンゴだけではなくながいも、ごぼう、にんにくの生産量は日本一です。青森県は果樹さいばいや畑作がさかんだと言えますね。豚やにわとり卵の生産量も多く、食糧の自給率(自分の県内でまかなえる食糧の割合)は日本で第4位という農業のバランスのとれた県とも言えます。
ゲンボー先生
ゲンボー先生
としひろ君 メールをありがとう。
カントリエレベーターとは、もともとアメリカで、とれたトウモロコシや大豆、それに小麦などをためておく大きな円筒形のタンクのことです。上から入れて下から出す・・・それを車や貨車に積んで穀物会社の倉庫に入れるわけですね。
日本でも昭和50年頃から北海道や、秋田県の大潟村のような大きぼにお米を作るところに作られ始めました。
いまでは田んぼの面積が広い地域などではカントリエレベータがごく普通に作られるようになりました。
お米の場合はモミのついたまま保管することが多く、カントリエレベータでもそのじょうたいで入れられています。しかし長く保存するのにはむいていません。収穫されてからひかくてき早く出されるものに限られています。
ゲンボー先生
ゲンボー先生、ありがとうございました。カントリエレベーターってアメリカでつくられたものなんですね。わからないことがあったらまたメールを送るのでよろしくお願いします。としひろより
ゲンボー先生
土居先生、お早うございます。メールをありがとうございます。
結論から申しますと合鴨農法・有機農法ともに正確な統計は取られていません。統計にのるほど普及していないと言った方がよいかと思います。
どちらの農法も消費者のニーズ、それに、なによりも米の完全輸入自由化を睨んでの「差別化」のために今後も緩やかに普及していくものと思われます。どちらの農法も自然の摂理にかない、安全でしかも美味しいのですが、それぞれ問題も抱えています。釈迦に説法でもうしわけありませんが、合鴨農法の場合、カラスや野犬からの防御設備の経費、成鳥の処理問題などがあります。
また有機農法では有機肥料の確保、病虫害の完全駆除などクリアしなければならい問題がいくつかあります。
逆に言うなら、これらのことがあるために普及が進まないとも言えます。大切なことなのに教科書はこのことにあまり触れていません・・・
いずれにしましても、日本の米作りをまもるために農家が努力している姿を子供たちに理解させることは、大変に意義あることと思います。頑張ってください。お答えにならなくて申し訳ありません。
ゲンボー先生
土居先生
早速のお返事ありがとうございました。やはり,統計となるまでの広がりはみせていないのですね。アイガモ農法・有機農法の理念を否定する気はまったくありません。ゲンボー先生のご指摘のように,メリットのみに触れて,デメリットに触れない教科書の在り方には,疑問を感じます。
扱い方によっては,農薬を使っている農家=「悪」それにいかないまでも「努力を怠っている」のような認識が子どもに育つ可能性も否定できません。努力の一つの形として,伝えていこうと思います。お忙しい中,質問に答えていただき本当にありがとうございました。子どもたちにも,このHPを紹介してみようと思います。
私の町には 1500haの田んぼがあるそうです。いったい どれくらいのお米がとれるのですか教えてください
ゲンボー先生
優華ちゃん、メールをありがとう。場所や種類によって少しちがいはありますが、お米は1haあたりだいたい4400キログラムとれます。ですからその1500ばい、ですね・・あとは優華ちゃんが計算してごらん・・・3年生じゃむりかなあ・・・
優華
15000へ―ほーメートルだとどのくらい とれますか種類はわかりません おねがいします
ゲンボー先生
メールをありがとう。
1ヘクタールは100アール
1アールは100平方メートル
この前も書いたように、1ヘクタールから4400キログラムのお米がとれます。
1500平方メートルは15アールです。計算してみると660キログラムですね・・・
ゲンボー先生
ゲンボー先生
創一郎君。メールをありがとう。
一人あたりの1年間に食べるお米の消費量の移り変わりです。
1995 67.8kg
1996 67.3kg
1997 66.7kg
1998 65.2kg
1999 65.1kg
2000 64.6kg
2001 63.6kg
2002 62.7kg
2003 61.9kg
地域ごとの消費量は統計がないので(とれない)分かりません。普通に考えれば人口の多い都道府県ということになります。
もっと、知りたいことがあったらまたメールをください。 勉強を頑張ってくださいね・・・
ゲンボー先生
高瀬というのは、香川県の高瀬町ですか?それなら1267です。これはもっとも新しい調査で分かった数です。
これでいいですか?
ゲンボー先生
香川県のです。ありがとうございました。とても参考になりました。
ゲンボー先生
沙都希さん、メールをありがとう。
雑草をそのままにしておくと、養分もとられちゃうし病気の原因にもなるので昔から「雑草取り」は農家にとって大切な作業の一つでした。しかし、夏の暑い時期に中腰になって行う作業はきつく、老人の腰が曲がってしまう大きな原因にもなっていたのです。
それで、人々は田の草取りを行う農機具(除草機)を考えだして使ってきましたが、十分にとりきれずに何度もやらなければなりませんでした。しかし、昭和40年代くらいから「除草剤」という「雑草が生えにくくなる農薬」が広まりはじめ、その便利さにあっという間に全国に広がっていきました。除草剤のおかげで農作業がぐっと楽になったといわれています。
さて、君たちの田んぼの雑草ですがやはり手で抜いたほうがいいと思います。そうすればお百姓さんの苦労も分かるし、手をかけて作ったお米ですからより一層おいしくなると思います。毒性が低くなったとは言っても子供が扱うには危険な薬ですからね・・・学校の田んぼでは、みんなで泥だらけ、汗まみれになってやるところに価値があると思います。終わったあとの冷たい飲み物は最高にうまいよ・・(笑) 頑張ってね!
ゲンボー先生
そして今回お聞きしたいのは、7月に体験学習があり2泊3日お米の様子を観察することができません。その間、鳥に食べられないか心配です。ネットは張ろうと思っています。けれどネットを張っても米が食べられていたというのが去年あってとても心配です。今、がんばって作っているお米が食べられてしまうのはとても嫌です。
ので、その他に鳥から米を守る方法はないのでしょうか??それから台風から米を守る方法も教えてください。ゲンボー先生もお忙しいとは思いますが、お返事の方宜しくお願いいたします。
ゲンボー先生
綾香ちゃん。メールをありがとう。
だいじょうぶだよ・・鳥はねお米が実って収穫できるころ・・つまり栄養も味も一番いい時をねらってくるのさ・・つまり10月とか11月なのです・・岸谷小学校は横浜だよね・・・・・・
それより7月の中旬までは梅雨が続くので病気のほうが心配ですね・・・君の学校では本格的に田んぼで作っているみたいだけど、誰が管理しているのですか?ぜんぶ小学生?それとも農家の方もいるのかな?それなりのことをしておかないと「病気」になるので先生とよく相談してください。
鳥からまもる一番の方法はネットを張ることです。時々光るテープや目玉の風船みたいのをやっていますが、鳥も慣れちゃってあまり効き目はありません。いらなくなったCDをぶら下げてもも効き目はつづきません。ネットです!
でも「かかし」を作るのもいいなあ・・・誰のがいいか?とかどのクラスがいいかなんて面白いと思うよ・・・
台風からまもる方法はないなあ・・・稲が倒れたらすぐに起こしてやることです。水に使ったままにしておくと穂の中に入っているお米から根っこが出ちゃうんだよ・・・※品種改良が進み最近の稲は倒れにくくなっています.
田んぼに植えた品種によって倒れやすいのとそうでないのがありますから、これも先生に聞いてごらん・・多分倒れにくい品種だと思うけど・・分かったらまた先生に教えてください。
ゲンボー先生
お返事ありがとうございました。でこないだ送ったのに7月に体験学習があるといったのですが9月でした・・・。だから調べたのですよ。
で、今回聞きたいことはゲンボー先生お米がよく育つには一般的にはモンスーン気候がいいといっていましたよね??でも北海道はモンスーン気候じゃないのに米作りが盛んですよね??なぜなのですか??教えてください。
ゲンボー先生
綾香ちゃん。おはよう!いいところに気がつきました!
お米は育っていくときには水がたくさん必要です。穂がつく頃には太陽の光もたっぷりすわなければなりません。そしてお米が実ったら水は少なくて、収穫の頃には乾燥しているのがいいのです。モンスーン気候はその条件にぴったりとあてはまります。ところが日本では亜寒帯の東北地方や北海道でも、人々が頑張っていろいろな工夫をしてお米が作られるようになりました。
特に冬は寒いけど、夏は暑い北海道の旭川地方でははやくからお米が作られるようになり、いまでも沢山作っています。
夏の暑さを利用すれば、あとは水さえあればお米を作ることは可能ですね・・・ところが一つ問題があって、北海道の川の水は雪融け水がいつまでも続いて冷たいのです・・・
そこで、ひとびとは川の水を直接田んぼに入れるのではなく、長くて浅めの水路をながしてお日様の光りであたためてから入れるようにしました。これは東北地方でも場所によって行われている方法で「ぬるめ」といいます。
日本のお米作りは水や気候との戦いの歴史です。君がすむ場所の田んぼだって自然にそこにあったわけじゃなくて、必ず誰かがたいへんな苦労をして作ったものなのですよ・・・またメールをください。
ゲンボー先生
1)作っているのならそれはどこですか??(三浦半島とか)
を、教えてください!!・・・もしよろしければ、↓の質問にも答えてくれるとうれしいです(汗
2)コメ作りは平地と山地。どっちの方が作りやすいのですか??
お願いしますっ!!!!
ゲンボー先生
瑞穂さんメールをありがとう。中学生だってたくさん質問してきます・・・・(笑)
神奈川県だってお米を作っていますよ。
全国で堂々の45位・・・ビリから三番目ですけど・・・(笑)一番少ないのが「東京都」で約900トン、2番目に少ないのが沖縄県の約3000トン。神奈川は16000トンですから、結構作っていますね。
作っているのは川の流れている平野部ならどこでもです・・一番多いのは相模川の流域でしょうね。地図を見れば分かるとおり神奈川県の真ん中あたりになります。
米作りはもちろん平野の方が作りやすい・・一番の理由は「水」です。水がなければ農作物は育ちません。特に水田には沢山の水が必要です。そうなれば川やため池の水が使える平野と言うことになりますね。ただし、山といってもなだらかな丘みたいなところでは、水さえあれば水田は作れますから平野とそうかわりはありません・・山地で作るとなると段々畑みたいに水田を作らなくてはならないので、とても大変なのです。
またメールをください.
ゲンボー先生
お米の1年(バケツで育てる1年)について分かりやすい資料はありませんか?「苗を育てるページ」を私なりに説明をしましたが、3年生の分かる言葉で・・・先ほどまで息子と「苗を育てる」のページをみていましたが、遅くなってしまったので私が代わりにメールしています。
ゲンボー先生
月野さん.あのページは5年生以上を対象にしていますから、3年生にはむずかしいと思います。子供向けのいい本はなかなかありません。それであのページに沢山の質問が来るのだと思います。あなたのメールもそうです・・・・(笑)
以前頼まれて幼児向けの本に書いたことがありますが、栽培することに力点をおいていませんので役にはたちません。
以下に説明しますのでこれをお子さんに読ませてみてください。難しいようでしたら噛みくだいてやってください。
1.お米は「水」と「土」と「お日さまの光り」の三つがあればそだちます。ですからバケツで作っても田んぼで作っても、この三つをちゃんとしてあげればできます。
2.お米とはたべる「実(み)」のことで、「でんきがま」でたくと「ごはん」と言いますね・・・「しょくぶつ」には「実」だけでなく、「根っこ」や「葉っぱ」や「くき」があるので、お米のばあい、ぜんぶをあわせて「イネ」といいます。
3.バケツでイネを育てるほうほうをお話しします。
・バケツの中に土を入れます。そのとき石が入っていたり木や根っこが入っていたらとりましょう。お店でうっている土だったら「黒土」(くろつち)が一番いいと思います。土のりょうはバケツのふちから7センチから8センチくらいがいいとおもいます。水を入れるともっとひくくなりますがだいじょうぶです。
・次に水を入れます。水は土の上5センチか6センチくらいにしてください
・次に「イネの苗(なえ)」をうえます。となりとの間は20センチくらいあけてください。あまりくっつけすぎると「カビ」がはえたり、「びょうき」になりやすくなります。
・苗は土の中に3センチか4センチくらい入れてあげてください。2本か3本をひとまとめにして、ひとつの苗とかぞえます。バケツの大きさにもよりますが、だいたい2〜3かしょにうえることになります。
4.イネのめんどうをみてあげましょう。
・しばらくするとイネはぐんぐんのびてきます。この時に「ひりょう」をあげます。ひりょうとは「えいよう」のことです。お店でうっている「化成肥料(かせいひりょう」というツブツブのものでかまいません。この時に大切なのは「りょう」です。ほとんどの人は「やりすぎ」てダメにしてしまいます。君の手でかるくひとにぎりして、さらにその半分くらいをバケツの中にまんべんなくまいてあげてください。
「ひりょう」はもう一回まきます、あとでせつめいします。
・イネは日あたりのよい、風とおしのよいところにおいてください。あつくなると水がなくなるのが早いですから、いつも水が3センチから4センチあるようにちゅういしてください。
・イネがのびてしばらくすると、水にあおいドロドロしたようなものができたり、ざっ草がはえてきますからしっかりとってあげてください。
・水はいつも土から3センチから4センチぐらいはあるようにしてください。
・イネが大きくなって葉っぱもピンとしてくるころに、イネの色がすこしうすくなります。このときにもう一度「ひりょう」をあげます。りょうは前とおなじです。※「たくさんあげたくなる」気もちをおさえて「りょう」をまもってください。
・虫がついたら手で取ってあげてください。たくさんいるときは家庭用の「殺虫剤(さっちゅうざい)=アースのようなもの」でかまいませんから、風上1〜2メートルのところから「かるく」かけてください。これでたいていの虫はいなくなります。※まきすぎにちゅうい!1回さーっとまくていどです。※「さっちゅうざい」をまくのは、かならず大人にやってもらってください。
・学校でバケツイネを作るときの一番おおいいしっぱいは「水をからした」「バケツどうしをくっつけすぎて風通しが悪くなってびょうきになった」です。ですからこの二つにはちゅういしてください。
5.「花」がさいて「穂(ほ)」ができたら・・・
・花をよくみてください。穂のつぼみのところから「小さな」花がいっせいにさきます。これがさけば実がそだっていきます。
・ミドリ色がこいときにはじゅうぶんに実はそだっていません。葉っぱやくきが黄色くなってきたら穂の中に実がそだちます。
・イネぜんたいが黄色っぽくなってきたら水をへらします。
・穂の中にお米がそだっておもくなると、穂がだんだんたれさがってきます。このたれさがりのころにおもいきって水をへらします。土がしめっているくらいでかまいません。
6.イネがうす茶色になって穂がじゅうぶんにたれさがったらそろそろお米をとることができます。
お米の取り方はその時になったらせつめいします。まずは、ここまでがんばってください。やく5ヶ月でお米ができます。
※月野さん、今が7月ですから収穫は12月になります。ちょっと遅い感じがしますが・・・学校で作るのですね・・休み中の管理はどうなるのかなあ・・それが心配です・・失敗のほとんどはこの時期におこるからです・・・
ゲンボー先生
私は今、夏休みの英語の「日本について」という宿題をやっています。それで、お米についてやっているんですが、ごはんは何ヶ月かけてできるんですか?
私は、いろんな種類のお米を食べてますが全て美味しいと思います。そこで、美味しくないお米・美味しいお米、って食べている中にあるんですか?質問のお答えお願いします!
ゲンボー先生
メールをありがとう。
お米は約150日かかって収穫されます。だいたい5ヶ月だね・・・
一般的においしいお米と呼ばれるのは、炊きあがりがつやつやしていて、適当な弾力性があって、香りのよいものと言われています。それが新潟県の魚沼産コシヒカリというわけですが、その他にもおいしいお米はたくさんあります。
また、どんなおいしいと言われるお米でも炊き方がまずいとおいしくなりません。 柔らかめが好きな人は柔らかく炊けばおいしく炊けたと思うし、固めが好きな人は固く炊けるとおいしいと思います。
不味いお米というのは最近あまり聞いたことがありません・・しいて言えば古くなったお米でしょうか・・・倉庫にお米を貯蔵するときは籾がついた状態です。出荷するときにはその籾をとる・・つまり脱穀をして玄米にします。さらにお店に出すときは精米して皆さんが見るお米の状態にして売り出されます。玄米を精白してすぐに食べるお米がおいしいというので、最近では自宅で精米できる機械がずいぶん売れているそうです。
先生の家族は子供が男の子3人、女の子一人で食べ盛りのため、買ってきたお米があっという間に無くなります・・(笑)ですから常に新しく精米されたお米を食べていることになります・・・いろんな銘柄を食べていますが、どれもおいしいよ・・
ゲンボー先生
聞いた話なのですが農地は親族から受け継いだ物でないとダメなんですか?農業をやりたくてもなかなか出来ない人が多いとも聞きました。農業をするにあた り、何か資格や組合に入らないといけないなど、全く農業に携わった事の無い人が農業をするまでの過程を教えて貰えると幸いです。よろしくお願いします。
ゲンボー先生
福島さん。 メールをありがとうございます。
普通のサラリーマンが農家になるのはちょっと手間がかかります。 通常、農家の子供はそのまま農業を継ぐことができますから、いわば半世襲制みたいなものです。しかし、職業選択の自由は憲法で保障されていますから、当然方法はあるわけです・・狭き門ですが・・
一般人が農業に参入するためには、農業専門の学校や農業塾に通い 農業に関する 一定の技術を習得した上で、該当地の農業委員会に申請し、農家の認定を受けなければなりません。さらに基準面積50アール程度以上の農地が必要です。これを購入しなければなりません。普通、農業だけで生計を立てるためには最低でも1ヘクタール程度の農地が必要です。
その上、機械や倉庫、肥料に農薬などの必要経費が生じます。しかも普通の農家なら農協のお世話にならざるを得ず、農薬や肥料はもちろん箱など全て農協を通して購入しなければなりません。収穫されたものの販路も同様です。つまり農協の言いなりにならざるを得ません・・・
軌道に乗って自分ブランドの農作物を売ろうなんて思ったら、それなりの実績をつまないと大変に困難なことなのです。
それでも「やりたい!」という根性があるのでしたら、前述した方法で農家になれます。一度、やりたい場所の農協(JA)を尋ねてザックバランに聞かれる方が早いと思います・・・・が・・・はじめは変な目で見られますよ・・・(笑)・・相手にしてもらえないかもしれない(笑・笑)・・・でも、もしかしていい話があるかもしれませんので、がんばってください!
ゲンボー先生
お米について質問です。母が、農家直営の店で、お米を買ってきて、私にくれました。しかし、そのお米が、虫に食べられた跡(カメ虫?)がある物ばかりで…見た目が良いとは言えません。それから、お米をよく見ると、透き通っている物や、白く濁っている(真っ白いお米)物がまざっていました。
これらは品質的に、大丈夫でしょうか…。気のせいか、スーパー等で買うお米よりも粒が若干小さいような気がします。虫が食べた跡があるのは(憶測ですが)、無農薬で栽培していた証拠かもしれませんが…。お米が白く濁っていたり、透き通っていたりするのは、農薬のせいでしょうか?夫、子供に食べさせるのにとても心配で、私も2人目の妊娠を考えているのでとても不安です。
どうか、お返事をお願いいたします。お忙しい中、ありがとうございました。
ゲンボー先生
かねこ様
現物を見ないと何とも言えませんが、結論から申し上げると、そのお米は食べないほうが良いと思います。食害のあとが茶色ならカメムシです。それ以外ですとコクゾウムシが考えられます。コクゾウムシの食害は保存中におこるものがほとんどです・・・お米をよく見てください、さなぎが入っていませんか?
白濁したお米は古いか、成熟時に高温にさらされたお米です。このことから最悪のパターンを考えると、古くなってコクゾウムシがわいたり白濁したお米を混ぜている可能性も考えられます。いずれにしても売り物にならないようなお米です。
通常、有機米や自然農法でもそこまで程度の悪いものは農家の良心として一般には出さないものです。
そのお米はほんとうに農家が売っていたのですか?????
ゲンボー先生
カネコです.ゲンボー先生、お返事ありがとうございます!
お米には、サナギは入っていないようですが、やはり、食べるのは控えようと思います。茶色く変色しているのは、やはり、カメ虫なのですね(汗)
以前、テレビでやっているのを見て、知っていたのですが…普通は1粒でも変色したお米が入っていたら、売り物にはならない、と言ってました。このお米は母が、農家直営の朝市で直接おじさんから買ってきた物なので、農家の方に間違いは無いと思います。母曰く、そのおじさんが言うには「皆、一度食べたら美味しいって言うよ!」って言っていたので、買ってきたそうなんです。でも、実際食べてみると、そう美味しい事もなく…。。。農家でもそこまで品質が悪い物は出さないとの事なので、ちょっとショックでした。。。とにかく、先生のアドバイスでホッとしております。
お忙しい中、本当にありがとうございました!!
ゲンボー先生
日本の米作り農家を応援している私としては残念でならない出来事でした。売り物にならないお米を販売する農家があるとは思いもよりませんでした。その農家のモラルの問題だと思いますが・・・ひどい話です・・悲しくなります・・・
アメリカ在住の時にネイティブアメリカンの居住区などを訪問し、ワイルドライスと出会い好んで食していました。そこでいろいろ調べたのですが、あまり輸 入をしているところが無くあきらめていたのですが、自分で輸入をしたとしたらどんな資格が必要なのか、そして個人輸入のメリット、デメリットなどござい ましたらお聞かせ下さい。宜しくお願い致します。
ゲンボー先生
古川様
メールをありがとうございました。
ワイルドライスは私も好きで、時々食べています。10年以上前は日本でもあまりなじみが無く、海外通販で取り寄せていました。近年ではデパートの食品売り場や、外資系のストアなどで手軽に手に入るようになり便利になりました。
輸入業者の資格は米麦については資格試験がありますが、ワイルドライスは米ではないのでその必要はないかと思います。つまり、古川様が向こうの業者と商談が成立すればオーケーということになります。決算の方法は現金・為替といろいろありますが、それは輸入する規模によって変わってくると思います。このあたりは銀行と相談でしょうか・・・しかし、前述のように、昔は手に入りにくかったワイルドライスですが、日本でも比較的手に入りやすくなりましたから、価格の点で他店や通販と競争できるかどうか、良く見極めた方が良いかと思います。また、ワイルドライスを知らない人の方が圧倒的に多いのが現状ですから、啓蒙や宣伝も必要になってきますね・・そこのところをどのようにクリアしていくかも大切です。
※ちなみにワイルドライスは稲科ではなくマコモのなかまです。
ゲンボー先生
私はすずめの被害で、すずめが1年間でお米を食べる量を調べています。もし分かったら教えてください。インターネットで色々見ましたが分からなくておくれています。
ゲンボー先生
ひかるさん。メールをありがとう。
スズメによる稲の被害は1998年で4万ヘクタールといわれています。1ヘクタールから収穫できるお米の量は約6トンですから、24万トンになります。スズメはお米を食べる悪い鳥というイメージですね・・・ ところが、実際にはカラスのほうが食べた量は多くて、約5万ヘクタールで約30万トンになります。
その他の鳥ですと
カモが1.3万ヘクタールですから7.8万トン。
ヒヨドリも同じく7.8万トンを食べています。
これらを合わせると約70万トンのお米が鳥に食べられたことになります。
日本の生産量はその当時で1年間約1200万トンですから、鳥に食べられた量を足して割合を出すと・・・スズメの食べたお米の割合は約1.9%ということになります。
ところで、スズメはお米を食べる害鳥といわれてきましたが、実際に食べている量は思ったほど多くはなく、むしろカラスやその他の病害虫による被害の方がはるかに多いと言うことが分かってきました。
スズメの食べたものを調べてみると80%が植物で残りの20%が虫などの動物です。植物の割合を見てみると、スズメノヒエ・メヒシバ・あかざ・はこべなどが多く、初夏や秋を除いてはほとんど雑草やその実を食べていることになります。すずめが一番お米を食べる時期は6〜7月ごろで,ちょうど穂の中に柔らかいお米ができるころになります.この時期のことを乳熟期(にゅうじゅくき)といいます.スズメがお米を食べる水田は、タカとかカラスなどの天敵から身を守るために、近くに生け垣や林などの逃げ場があるところです。また、人のいる住宅地に近いところも天敵が少ないので狙われるようです。また、食べる場所ですが、あぜ道に近くて逃げやすいところのお米をついばんでいることが多いようです。収穫するころに田んぼの外側の稲の穂が白くなって実が入っていないものを見かけますが,それがスズメの食べたあとです.外側が多いのは天敵が見えやすく、すぐに逃げられるからでしょうね・・・
大切なのは虫を食べていることで、イナゴ・ゾウムシ・アメリカシロヒトリなどのガの幼虫など、農作物とっての害虫がスズメのお陰でずいぶん減っているということです。虫を食べるのは5〜6月が最も多く、食べる量の約4割になります。この時期は稲がスクスク伸びる時期ですが、同時に病害虫も多く発生する時期でもあるのです。スズメはせっせと悪い虫を食べていることになります。
以前のことですが、中国ではお米を食べる害鳥として徹底的(てっていてき)にスズメをとったそうです。ところがその翌年から害虫が大発生して、数年間も凶作に見舞われました。ですから、今では害虫を食べる益鳥としてスズメをとらないようにしているそうです。 スズメは害鳥でもあるけど益鳥でもあるわけで、差し引きしてみると「益鳥」なんですね。
それでも、農家にしてみれば「せっかく作ったお米」を食べられるのはしゃくですね・・・ですから、いろんな方法で鳥から稲を守る方法を考えました。爆音器(ばくおんき)という大きな音がするものや、大きな目玉、キラキラ光るテープなどなど、君も見たことがあるでしょう。ところが鳥の方も最初は怖がっていてもだんだんに慣れて、平気でお米食べるようになります。つまり鳥は鳥で学習しているのですね・・・(笑)薬をまく方法もありますが、これは人間への害も考えられるのであまり良い方法とは思えません。
少なくともスズメやヒヨドリは、害のない農薬をまいていると思って、大目に見てあげるほうがいいと先生は思います・・・
ゲンボー先生
ゲンボー先生
綾香ちゃん。おはよう!
タゲリは冬になるとシベリアから飛んでくる「渡り鳥」です、稲刈りの終わった田んぼをえさ場にしています。土の中にいる虫を掘りかえすようすが、後ろにけっ飛ばしているように見えるので、「タゲリ」といいます。湘南(神奈川県の鎌倉・藤沢・平塚あたり)はタゲリが冬を越す場所でしたが、宅地や工場などになるところが多く、水田の面積が減ってしまいました。そこで、田んぼをこれ以上へらさないように、農家の方に協力してもらうために、お米の値段を高くして農業を続けてもらうようにしました。農家もちゃんとした収入があれば稲作を続けられるからです。
それがタゲリ米というわけです。初めのころは「こんな高いお米が売れるわけがない」と思っていたそうですが、その目的を知った人たちが買ってくれるので、順調に売り上げは伸びているそうです。
ゲンボー先生
ゲンボー先生
和田さん、メールをありがとう。
農薬にはカビの発生を抑える「消毒剤」と、害虫を殺す「殺虫剤」それに、雑草がはえるのをおさえる「除草剤」、鳥の害から守る「忌避剤」があります。これを全部使うところは少ないと思います。
まず、種の時に消毒されています。
田植え後一週間ほどで「除草剤」をまきます。10アールあたり1キロが目安といわれています。害虫が増える6月の終わりから7月にかけて「殺虫剤」をまきます。タイミング良くまくことによって薬の濃度を低くすることができます。いもち病対策として年に1〜2回「消毒剤」をまきます。
少ない農家で4〜5回、多い農家ですと8〜10回ほど農薬をまくと言われています。
ゲンボー先生
私は漫画家の卵でして、昭和初期の東北を舞台にした 漫画の作品を描こうと思っているのですが今日はゲンボー先生に質問をしたくてメールをしました。
1.稲が育つのに、悪い土、良い土というのが あると思うのですが具体的にどんな土が悪く、またどんな土が良いと言えるのでしょうか?目で見て 手で触ってみて、それがわかる方法みたいなものはあるのでしょうか。
2..悪い土を良い土にするには どうしたら良いのでしょう。しつこいのですが 昭和初期の東北という場所で可能な方法で教えてください。
初対面だというのに いろいろと注文が多くてすみません。
自分で調べてみようと頑張っているのですが、なかなか具体的にわかるものがなくて メールをしました。質問の内容が漠然としすぎていたりして、わかりにくかったら お手数ですが返信ください。それでは 回答をお待ちしています。
ゲンボー先生
小笠原様、メールをありがとうございました。
水田土壌の良否ですが,農家の人達は長年の経験から土の色と臭いで判断しています.
水田に適した土壌とは
1.埴土(養水分の保持力が良いが,透水性と通気性が悪い)と砂土(排水が良く,肥料が初期生育が良いが,肥切れを起こす)の中間的性質の壌土や植壌土が良いとされています.
2.イネ生育は地力に依存するとされ,土壌の養分の保持力に左右されます.用水などからの灌水によっても養分が運ばれています.土壌中の腐植含有量を高めておくことが必要です. このためには,堆肥の施用をします.堆肥に含まれる珪酸はイネの本体を強くします。そして土壌の物理的・化学的な性質を改善します.また,堆肥施用は地温を維持し,土壌微生物の繁殖を促します.
3.品種や土質によって異なりますが,その年の生育に必要な養分を化成肥料で補います.
4.生育不要な水田とは,老朽化水田(秋落ち田:秋になって急に生育が悪くなる),湿田(地温が低く,養分分解が悪い)などがあります.このためには天地返しと言い,深く耕したり,イネ刈り後に排水を良くして,土壌を乾かしたり,客土(新しい土壌を入れる)などすることもあります.
5.イネの初期生育は気温,水温に左右されますので,特に寒冷地でのイネ作には気象対策が肝要です.
以上,簡単に説明しましたが,現地に取材して直接農家の人に聞くか,農業改良普及所で聞くことが良いと思います.特に,古い時代の稲作と近代品種によるイネ栽培では大変に異なります.時代考証を良くしてください.
これでよいでしょうか。むずかしい部分があったらまたメールをください。よい漫画を書いてください・・・
ゲンボー先生
教えてください。よろしくお願いします。 世田谷区立小学校 大輔
ゲンボー先生
大輔君、メールをありがとう。関税とは国内の製品を守るために外国の製品を高くして売れにくくするために税金です。早い話が関税率0になると外国から輸入しているお米は現在の約5分の1の値段で売られることになります。そうなると日本のお米の売れ行きはぐっと悪くなり、農家は収入が減って日本での米作りが難しくなってしまいます。ですから490%の関税をかけているわけですが、これは徐々に引き下げられてやすくなります。
そう、490%とは輸入したときの価格の4.9倍ということです・・1500円のお米は関税0だと300円程度という事ですね・・
ゲンボー先生
ゲンボー先生
はるかさんメールをありがとうございます。
一般にお米につく虫は「コクゾウムシ」ですが、この虫は精米前の段階でついています。通常は保管中に消毒しているため滅多に発生することはありません。流通段階でもその方法が改善されたために米穀店の店頭に並んでいるときにはほとんどいない状態になっています。
しかし、自家製米の場合この行程が無いためにコクゾウムシのタマゴや幼虫が紛れこんでいることがあります。また、コクゾウムシは米だけでなく麦やトウモロコシや乾麺やパスタにもつきますので家庭のサイクルの中で棲息していることが多いのです。
対策としては
1.米びつを一度空にして洗い、天日で乾燥させて使用する。※米びつに入っていたお米を戻す場合は新聞紙などに広げて天日で乾燥する事をすすめます。コクゾウムシが光りを嫌うからです・・
2.米びつの周りに落ちている米はもちろん、台所に落ちているインスタントラーメンの粉やその他穀類のカスをきれいに掃除する。
必要な分だけ精米するのはおいしさという点からはよろしいと思います。しかし、そのまま保管しておくとコクゾウムシにやられる可能性はあります。冷暗所におくのは米の保存には適していますが、家の中の一番涼しいところといってもこの季節ですから、コクゾウムシにはもってこいの温度になります(笑)(25〜30度が一番繁殖しやすい温度です)
冷蔵庫は効果ありです。
いずれにせよお米はあまり貯めずに早く食べた方が美味しいし虫の食害も防げます。我が家には食べ盛りが4人いて月の消費量が50キロを超えます(苦笑)買ってきたお米が「あっ」というまになくなってしまいます(悲)・・よってコクゾウムシがつくヒマもない・・(笑)
全員が早く巣立って、食べたい分だけ「精米」して食べられる生活になりたいです・・・うらやましい・・・(笑)
※以前同じようなご質問をいただいたことがあります。その方は気がつくまで「食べちゃった」らしいのですが、コクゾウムシは洗米すればなくなります。タマゴや幼虫が米粒内に入っていることがありますが食べても害はありません。科学的には動物性タンパク質ですので・・でも、気持ち悪いですね・・・
ゲンボー先生
ゲンボー先生
米農家の跡継ぎ問題はとても深刻です・・・しかし、場所によってはそうでもありません。場所というのは米作りがうまくいっているところです。君も知っていると思いますがしばらくすると外国の安いお米が大量に日本で売られるようになります。これに対抗するためには「安いお米」をつくるか「おいしいお米」を作るかの二とおりしかありません。
おおざっぱに言うと水田面積の広いところは「安いお米」を作りやすいですね・・そうでないところは手間をかけて「おいしいお米」を作るしかありません。それ以外は自家米といって自分たちや親戚に分ける程度の米作りかできなくなります。それもあと数代限りのことです・・今見られる美しい水田の風景は今後50年間で大きく変わることでしょう。
米作りがうまくいって収入が増えた豊かな農家にはあとつぎができます。これまでの農業のイメージは「疲れる」「汚れる」「収入が少ない」でしたが、機械化が進めばこれがかわります。実際に都会で働いていた人々が農村に戻りあらたに農業をするというケースが増えています。
どんな職業も「希望」がもてれば人が集まるのです。・・・・農業に人が集まらないのはこれまでの農業の政策が間違っていたと言うほかないのです。
ゲンボー先生
・昔は、米に機械は使っていなかったのですか?
・今の米に使っている機械は、全部で何種類あるのですか?
・今、米作りを手作業でやっている農家は、無いのですか?
・一番高い価格の機械は、何ですか?
・一番農家が使う量が多い機械はなんですか?
その他、機械・機械化についていろいろ教えてください(^0_0^)府中市立府中第二小学校 寛菜
ゲンボー先生
メールをありがとう。
1.昔にも機械はありました。弥生時代からです・・今ある機械のほとんどはそれのはってんしたものです・・・
2.これは自分で調べてみようね・・・人が手に持って使うもの・・エンジンや電気で動くもの・・・何があるか調べてみてください。
3.棚田という狭くて高低差の激しい田んぼでは今でも「くわ」「すき」などの昔ながらの機械で米作りをしてるところがあります。
4.さあ、何が高いだろう・・種類にもよりますがトラクターで2〜3百万円・・場合によっては4〜5百万円
5.田植えの時期に使う「田植機」と稲刈りの時期につかう「コンバイン」でしょうね、種類が違います。それ以外に耕したり運んだりするトラクターがありますが、時期によって作業によって違いますから何とも言えません。
6.「機械化貧乏」と言う言葉が日本にあります・・農家が機械のためにローンを組むために、いくら農業の収入があっても貧しいということです。こうしたことがないように
・長持ちする機械を作る
・安い機械を作る
・一軒の農家で買わずに、何軒かでお金を出し合って機械を買う
と言うことが必要なのですが
1.メーカは5〜6年で買い換えてもらわないともうからないので、長もちしないように機械を作っている。
2.誰もが買う物ではないのでなかなか安くならない。
3.使いたいときに使えないとか、誰かのところの使い方が悪いとか、いろいろ面倒なことが起きるので「いっそのこと自分の家だけ」ということになりがち・・
なのです。だけどこれでは困るねえ・・・君たちはどうしたらいいと思う?話し合ってごらんよ・・答えが出たら先生にも教えてください・・
ゲンボー先生
ゲンボー先生
たけしさん、メールをありがとうございました。
米の消費量は年々減少しています。政府やJAも躍起になって消費量を増やそうとしていますがなかなか難しい状況です。さらにウルグアイラウンドによって決めた関税率も年々下がっていきますので、安い外国産米が店頭に出てくるのも秒読み段階です。
消費量低迷の原因はいくつかあります。
1.食生活が変化して米を食べる機会が減った・・・パンやパスタ、麺など米以外の主食が食卓に広まった。外食も増えた・・・
2.買い食いする家庭が増えた・・ご飯を炊いて副食を作ること自体が面倒という主婦が増えた・・主婦が仕事をしなくてはならない状況もある。
3.米の価格が高い・・・日本米は国際価格の6〜7倍です。
4.誤った健康志向・・・お米は太るという誤った情報が常識として定着してしまった・・
以上のようなところでしょうか・・・
対策としては
1.米価を下げる
2.美味しくする
この2点につきます・・・・その他には
3.有機栽培のような健康志向を満たす米
4.米料理のレシピを増やし、啓蒙する
などでしょうか・・月並みですね・・・(苦笑)
ゲンボー先生
ゲンボー先生
赤カビ病は麦類に現れ、出現すると収穫に影響するばかりでなく、流通することすら難しくなるという厄介な病気です。
出穂から乳熟期にかけて天候不順が続くと現れやすくなります。症状としては穂の部分に出現する桃色のカビで、穂軸が侵されることによってそれより上が枯死したり白穂になったりします。危険なのはこれら罹病麦を食用すると中毒症状をおこすということです。
そのために検査段階で罹病麦が0.04%以上の混入が認められますと規格外になってしまいます。赤カビ病は発生してからでは対策のとりにくい病気ですので、早め早めの予防が必要です。
ひりょうは、自分たちで、作れるのですか?作れるならどう作るのですか?
おしえてください!!!
ゲンボー先生
奈央さん、肥料をつくることはできます。・・・でも、少し時間がかかります。
植物を育てるの必要な成分は(チッソ・リン酸・カリ)の三種類でそれぞれ、葉っぱと茎(くき)、実、根っこを育てるのに、なくてはならない物質(ぶっしつ)です。
今つかわれている肥料の大部分はこうした物質を化学工場(かがくこうじょう)でクスリのように作っていますが、1960年代くらいまでは「自然の原料」から肥料を作っていました。その代表が「堆肥」(たいひ)です。
・堆肥の作り方:穴をほったり、木の囲いの中に「落ち葉」や「生ゴミ」を入れると虫が食べてこまかくなり、さらに発酵(はっこう=菌やバクテリアという目に見えない小さな生物が食べて分かいされること)が進んで肥料になります。今日「有機肥料」(ゆうきひりょう)といわれる肥料の大半がこれです。
有機肥料には「動物の骨」をまぜたり「鶏糞」(けいふん=にわとりのフン)などをまぜたものもあります。また、人間のウンチやおしっこもためておくと発酵して肥料になります。昔の農村には必ずこれがあって、畑や田植え前の田んぼにまきました・・・600年前に日本を旅した朝鮮の人が「日本では下肥(しもごえ=人のフンやおしっこ)をつかって作物が立派にたくさん出来ている。我が国にも取り入れるべきだ・・」と書いています。むかしからの日本の代表的な肥料ですが今では見られなくなりました。
先生は中学生の時にこれに落っこちました・・おかげで健康に大きく育ちました(笑)
他に田植え前の田んぼで「レンゲ(蓮華)」を育てるという方法もあります。いまでも時たま見かけますね・・君たちの中にも見たことがある人がいると思います・・レンゲの根っこには「チッソ」がたくさんたまります。昔のお百姓さんはレンゲを育てて、田植え前にレンゲごとたがやしました。そうするとレンゲの葉っぱや茎も肥料になったし、根っこにあるチッソがきいて稲がすくすくと育つからです。レンゲは春を代表する花ですがきれいなだけではなく、お米作りにとても役だっていたのです。というわけで、君たちに出来る有機肥料は
1.落ち葉を集めて堆肥を作る・・たしかミドル校舎の裏側・・駐車場の途中の林の中にあったような気がしますが・・・
2.コンポストという容器に生ゴミを入れて「菌」を混ぜて発酵させる・・・
3.もし、家庭に「生ゴミ処理機」(なまごみしょりき)があれば、処理されたゴミはりっぱな肥料になります。
ではないでしょうか・・・何かできそうですか?
ゲンボー先生
あとひとつ、ふつうの「コシヒカリ」と「魚沼産コシヒカリ」では、どうちがうのですか???教えてくださいっ!(>_<)
ゲンボー先生
メールをありがとう。
お米のパッケージって袋のことですね?袋は販売会社が作ってお米を入れます。できるだけ目につくようにとか、お米の名前のイメージにあうようにデザインしていますね・・ですから産地は同じでも、また同じコシヒカリでも袋はちがいます。
魚沼産コシヒカリはブランドになっています。新潟県の魚沼地方は昼熱く夜は涼しい「おいしいお米」を作るのに理想的なかんきょうのため、昔からおいしいお米の産地として有名になりました。テレビのグルメ番組や雑誌でも取り上げられたために価格も高くなりました。
ところが、魚沼産コシヒカリとして売られているお米の多くがにせ物と言われています。買った人は高いお米だからうまいと錯覚(さっかく)して食べていることになります・・おかしいねえ・・(笑)
また、他のお米に20%だけ魚沼産のお米をまぜて「ブレンド米」と表示しておけば、堂々と「魚沼産コシヒカリ」として売ることもできます。これは法律上はにせ物ではありませんが限りなくにせ物に近いものです。
袋に詰められているお米のことを知るためには裏側に「品種」「産地」「ブレンドした割合」「精白した日」などが印刷されていますから、そこを調べてください。もちろん「にせ物」にはすべてウソが書いてあります・・・いやだねえ・・
お米が「おいしい」か「まずい」かは 産地もありますが、それよりも精米されてからの日数と炊き方にあります。袋に書いてある名前や写真ではなく、自分の味覚で選ぶことが大切なのです。これはすべての商品がそうです。かしこい消費者になってくださいね・・
ゲンボー先生
ふっくら理論の参考にしたいのでよろしくお願いします。(広原)
ゲンボー先生
「ふっくら理論」・・・(微笑)
1.お米の状態
2.水の量
3.炊き方
4.蒸らし
以上の4つの条件で決まります。
1.お米の状態・・・お米に含まれる水分が多すぎると柔らかくなり、少ないと固くなります。新米は水分量が多いので水の量をやや少なくしなくてなりません・・反対に古米は水分量が少ないのでやや多めの水で炊かなくてはなりません。ただし、最近では保存の仕方がよくなったので古米でもよい状態で出荷されています。大切なのは精白されてからの時間ということになります。
玄米を買ってきて炊く前に精白する家庭が増えているそうですが、それが理想です。一般家庭ではお米を買うときに袋の書いてある表示を見て、できるだけ精白日時の新しいものを選ぶことがコツです。
2.水の量・・・個人の好みよって「固めが好き」「柔らかめが好き」があります。ですから「ふっくら度」には微妙な差があることを知っていなくてはなりません・・いずれにせよふっくら炊くためには水の量を好みに応じて上手に調節する必要があります。これは経験しかありません・・微妙なのです・・
3.炊き方・・「はじめトロトロ中パッパ・・赤子泣いてもフタとるな・・」といいます。これは、まず水の温度をあげて、一定になったら一気に沸騰させて炊け・・ということなのですが、理論的には正しい方法です。しかし、これしかない!というわけではなく、お湯をいれて炊き始める人や、途中で一回フタを取ってかき混ぜる人もいます。(釜で炊くとき)・・先生のお母さんは(78歳)は炊きあがったら菜箸でつっついて穴をあけて蒸らします。少ない量の場合は空気が入ってうまく蒸れるようです・・いつもおいしくふっくらと炊きあがっていますよ・・(笑)
4.蒸らし・・うまく炊けてもこれがちゃんとできていないとおいしくありません。というのも「ふっくら」になるのはこの時だからです。昔は炊きあがったお米をかき混ぜて木製の「おひつ」に移し替えました。木でできているために余分な水分はおひつが取りのぞき、理想的な温度で蒸らし(保温)をしてくれるからです。電気炊飯器は保温という設定がありますが、保温の時間が長すぎるとまずくなります・・一定の時間保温したらあとは食べきってしまうことが大切です。
マイコン付きの電気釜はこれらを自動的に行います・・しかし、細かい部分は人間の経験と勘が大切ですから、君たちもたまには鍋や釜でお米を炊いてみることも大切ですね・・頑張ってください。
お米をといだ後、浸漬させること30分ぐらいたつとお米が横に三分の一ほど割れるというか裂け目が出来ます。全部と言うわけではありませんが時々見ます。なぜ浸漬してしばらくして割れる(裂ける)様なことがなぜおこるのでしょうか。それと割れた(裂けた)お米は問題ないのでしょうか。難しいこと質問してすみません。ぜひよろしくお願いいたします。
ゲンボー先生
青山様、メールをありがとうございました。
実物を見ないと何ともいえないのですが、以下のようなことが考えられます。
胴割れが起こる原因としては・・
1.収穫期が遅れ、枯熟して、籾穀の中で胴割れを起こしていた。
2.籾穀の機械乾燥などで、過剰乾燥ししたなどの理由で、その後の籾摺り時にダメージを受けた。
3.白米が過剰乾燥している状態で、輸送中に乱暴に扱われ、胴割れを起こした
4.以上のような原因で、ダメージが見た目にははっきりしなくても、水分の吸収時に吸水の不均等が生じ、亀裂を起こし、胴割れになった。
なお、胴割れを起こした白米を食しても、人体には影響がないでしょう。ただし、食味は悪いと思います。
以上ですが、よろしいでしょうか?
ゲンボー先生
海外(インターナショナルスクール)で高校生をやっている、耕平です。日本のお米をテーマとして、論文を書いています。複雑でなかなか難しいです。インターネットで調べてみるものの、なかなか欲しい資料が見つかりません。そこで質問がいくつかあります。
1.関税のほかに、日本ではどのような保護貿易が、お米に対して行われていますか?
2.関税を下げることのメリット・デメリットとは何ですか?
3.日本はなぜアメリカのように直接払いを実施しないのですか?
4.直接払いの長所と短所は何ですか?
5.日本全国での、主業、準主業、副業農家の耕作面積(お米の)はどのくらいですか?
よろしくお願いします。
ゲンボー先生
耕平君、メールをありがとう。
1.関税のほかに、日本ではどのような保護貿易が、お米に対して行われていますか?
流通段階で店頭に出さない・・備蓄米や原料米にしている・・しかしこれには限度があり規定どおりに関税が下がるに連れ一般マーケットにも出てくるでしょう。
2.関税を下げることのメリット・デメリットとは何ですか?
上に書いたように、価格が下がれば買う量(輸入量)が増える・・当然マーケットに出てくる。消費者にとっては主食が安くなるのだから大歓迎・・しかし農家にとっては安くなるわけだから困ってしまう・・
3.日本はなぜアメリカのように直接払いを実施しないのですか?
関税化や総量規制といった入り口での規制は、自由貿易が経済の発展を促すという国際的なうねりに逆らうことになります。特に日本のような先進工業国は自由貿易なしになりたたないものです。車やテレビを売って農産物は買わない・・では通用しません。そこで、欧米で主流になりつつある「直接払い」を日本にも取り入れようと言う声が大きくなってきました。しかし、これを消費者がどうとらえるかが問題で、政府も神経質にならざるを得ません。これまでさんざん農家を保護しまくって国際競争力が落ちているわけだし、民間企業では政府の保護など考えられないし・・・農家を甘やかすな!保護行政はやめろ!という声が出てくるのは必定で、へたをしたら政権がひっくり返るぐらいの問題になりかねないからです・・・
4.直接払いの長所と短所は何ですか?
長所は自由貿易を堅持しながら農家の収入を保障できることです。短所は保護すると競争力が落ちると言うことです。それでなくても日本の米価は世界の7倍です・・・・
5.日本全国での、主業、準主業、副業農家の耕作面積(お米の)はどのくらいですか?
これは農水省のホームページで調べましょう。
ゲンボー先生