やつはし
八橋
Yatsuhashi
肥後系 | 【花容】垂れ咲き 【英数】六英 【花色】濃い紫 【開花時期】6月下旬 |
分類 | : | 肥後系品種で、黒みのある濃い紫色の大輪品種です。 |
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花被 | : | 丸弁で、ビロード感(質感)のある濃い紫色です。花径は18〜20cmで大きく、中心部から先端部が下垂します。 |
花柱枝 | : | 花被片の色と同じで、中心部はやや淡い紫色となります。ずい弁は寝て爪状となり、先端部は丸くなります。 |
備考 | : | 1877年以前に肥後の宇田伝八氏により育成された品種であるといわれています。 肥後系品種に特有の形質、花心(花柱枝)の形状が良好で大きく、花柱枝がおおらかに垂れること、花容が整然としていることが求められます。この品種も、他の肥後系品種(庭遼(ていりょう)、三鈷の松(さんこのまつ)などを参照)と同じく、肥後系の特徴を見ることができます。 すなわち、(1)雄ずいと雌ずいが正しく整然としていること、(2)雄ずい、雌ずいの両方が多数に分かれて花弁に「狂い」が生じること(この写真の上のものでは、雄ずいが花の真ん中から飛び出すように見えています)、(3)花被片にしばしば「芸」を出すという形質です。 なお、本品種のように瑠璃色をした肥後系の品種は、いくつかが知られていますが、非常に 類似していて区別がしにくいです。これらの品種は江戸系の「王昭君(おうしょうくん)」からを大きくしたように見えます。 |