TOP > 花菖蒲図鑑 > 土の種類:有機質肥料や発酵促進剤は不要です
腐葉土や籾がらなどを土壌に混合して使用している場合があります。一般の野菜や花き類ではこの方法で土壌内微生物の繁殖を促進し、地上部の植物体の生育も優れるのですが、ハナショウブの場合には、品種改良の基になった湿地には、腐葉土や微生物は、畑などと比較しても非常に少ないので、腐葉土や籾がらなどお有機質肥料は一切不要です。
本学では、赤玉土や硬質の山野草の土を用いますが生育は非常に良好です。
籾ガラや腐葉土を入れて栽培した株(左):根が細く茶色に褐変化して溶けた状態になります。微生物の繁殖により土壌は改良されますが、その分、微生物は直根類のハナショウブの根の細胞も利用して分解し、溶かしてしまいます。
山野草用の単用の株(右):根張りは良好で白く、次々に新根が発達しているのがわかります。