TOP > 花菖蒲図鑑 > 10月下旬の株のチェック(根の張りを特に注意)
地上部の茶色になった葉を取り除くことで、根の張り方に大きな違いが出てきます。
まず、茶色になった葉を取り除くことで、根の成長抑制物質を取り除くだけでなく、株間に空間ができます。秋晴れが続いた時には、地上部の緑色の葉はまだ光合成能力を持っています。株間にこのような空間を作り出すことにより、太陽光を株間に入れることが出来ます。
この時期の根の発達を促すことは、来年の株を充実させる重要なポイントになります。発根を促す物質は、地上部の葉から地下部に転流されるので、緑色の葉は極力、残すことも重要です。
茶褐色になった葉を取り除いた「緑色の葉」は、まだ光合成能力を持っています。この作業により、株間に適度な空間ができます。この作業によって、秋の太陽光が株間に十分に入るようになります。
写真左:地上部の茶色の葉を取り除いた株。葉は緑色の部分は極力残すようにしています。
写真中:株分けは、「株を傷める」ことになるので、極力、無理な株分けはしないようにしています。
写真右:地下部の根が、このように白色で太く張っていれば、来年の開花が見込まれます。この時期は、来年への株が出来上がっているかを知るための、重要な時期になります。