れいげつ
麗月
Reigetsu
肥後系 | 【花容】平咲き 【英数】六英 【花色】白 紅覆輪 大輪 【開花時期】6月中旬 |
分類 | : | 肥後系で平咲きの六英花です。 |
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花被 | : | 白地で溝のような筋が見られます。周縁部は濃い紅紫色を持つ覆輪で、紅紫色の覆輪に近い白い地の部分には、紅紫のスプレーを吹いたような紅紫色の砂子模様や「ぼかし」が入ります。花被片の外側から先に開花し、最後に内側の3枚が開くので、咲き始めでは、鳥が羽ばたいているように見えることがあります。 アイの色は緑色がかった暗めの黄色で、花被片の基部から先端部に向かって細長く鋭く伸びています。水揚げが良くない場合には、花被の周縁部にが皺にり縮れる場合があります。これは伊勢系品種に見られる縮緬構造とは異なり、伸長速度の影響です。3枚目の写真は、開花していく途中段階のもので、花被片の内、小さい3弁は立ち上がっています。 |
花柱枝 | : | 地の色はわずかに黄色を帯びた白色で、花柱枝全体に広がって立ち上がります。先端部は2裂開して、ずい弁が発達します。ずい弁の周縁部は花被と同じく紅紫色で、雄蕊が発達して棒状になった肥後系品種に特有の「働き花」が認められます。花柱枝は途中の部分から分岐するものがあり、この場合は他の品種よりも多く花柱枝が存在して見えることになります。 |
備考 | : | 1940年以前(昭和15年)以前に育成されたといわれていますが、育成者は不明です。この品種は、花菖蒲園では多く栽植されているようで、花菖蒲園の閉園近くの時期まで開花し続けるので、最終的にはこの品種のみになり、花菖蒲園全体が白色一色の品種に見えることもあるようです。似た花には「→酒中花」、「→舞妓」があり、これらの品種とは、その場で並べて良く比べてみないと区別のつきにくい品種です。 |