のうせんにょ
濃仙女
Nousennyo
江戸系 | 【英数】六英 【花色】濃紅紫色に僅かに白色の斑が入る 中輪 【開花時期】6月中旬〜下旬(2014年は6月12日に開花、2023年は6月10日開花)) |
分類 | : | 江戸時代に育成、栽培されてきた品種で、平咲きの六英花です。 |
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花被 | : | 形で周縁部が波打ったように大きなフリルがあります。花色は濃い紫色で、アイの周辺部のハローは青紫色になることがあります。アイの黄色の先端部から白筋の3本の脈が見えることがあります。紫色の地に白色の斑点模様が入ります。花被片の周縁部は細い白色の糸覆輪が入っています。 |
花柱枝 | : | 太く3方向に斜め上に立ち上がるようになり、先端部は2裂となってずい弁が発達し直立します。花柱枝の周縁部は濃い紫色、ずい弁も楕円形に発達します。花柱枝の色は白色で、周縁部とずい弁は濃い紫色で、両者ともにごく細い白色の糸覆輪が入ります。 |
備考 | : | 江戸時代からの栽培品種であると言われていますが、詳細は不明です。本ホームページの写真の場合には、濃い紫色の地に、白色の入る部分が非常に少ないのですが、同一株でも年次変化が認められ、白色が目立つこともあります。一説には、本種の花色が逆転した品種が「淡仙女」であると言われていますが、白色の刷毛、絞り模様にはならず、斑点状に散在します。花被片によって白色の斑点があるものとないものがあり、個体差があります。この点では、アイの周辺のハローの色も青紫色の濃い個体と、ほとんど目立たずに赤紫色一色になる場合があります。「濃仙女」のこれらの現象については、数株を入手しているので、年次変化を含めて調査研究中です。 育成の由来ですが、一説には「仙女洞」の枝変わり(変異)であるとも言われていますが、「仙女洞」のような明瞭な白色の筋は入りません。また、「鬼ヶ島」にも似ていますが、「濃仙女」の方が花被片が大きくて互いに重なり、周縁部の波打ちの程度が大きいように見えます。このあたりは、それぞれ複数個体を保有しているので、経年変化などを現在調査中です。 花被片は比較的厚く、開花期間も2日程度は萎れずに開いていることが多い品種です。花被片の周縁部の白色の細い糸覆輪が目立ちます。 |
参考文献 | : |
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