たいざんぱく
泰山白
Taizanpaku
肥後系 | 【花容】やや平咲きで先端垂れる 【英数】六英 【花色】白色 【開花時期】5月下旬〜(2019年5月28・29日撮影) 2022年は6月10日開花 (小林孝至,写真.文章は田淵作成) |
分類 | : | 肥後系の「肥後古花」、やや平咲き六英花です。 |
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花被片 | : | 外花被、内花被ともに楕円形で大きな花被片の方は(6×6cm)、小さな花被片は(5×4cm)で、先端が丸い大きな弁が特徴で、周縁部にはフリルが僅かに生じ、先端が垂れます。また,花被片の先端にいくにつれて、薄くなり筋が浮き出るのが特徴です。花被片全体が白色です。 |
花柱枝 | : | 花柱枝は花被片と同様の白色となります。また、花柱枝は途中で裂開します。 ずい弁は2裂で上向きに立ち、先端に細かく切れ込みがはいる「くも手」となります。色は白色。 |
備考 | : | 草丈は58.6cmほどで、葉は幅1cm程度でまっすぐに直立します。 花径は18cmの中輪です(2022年は14〜16cm)。花被片がやや平咲きで先端が垂れる花容で、花色が白色を呈することから、黄色のアイが良く映えます。観賞は室内で鉢植えにする方法に向いています。 肥後の花連の組織、『満月会』の流れを組む品種です。杉本培根(すぎもと ますね)氏が『満月会』の系統のものを多く収集していて、これらの中から育成されたといわれています。したがって、『満月会』の品種の流れを組む品種とみなしていますが(冨野,1967)、未発表のものなので九州以外には出回っていません。 |
参考文献 | : | 田淵俊人.2016.ハナショウブ(監修:柴田道夫,花の品種改良の日本史).悠書館,東京.245-249. 冨野耕治.1967.花菖蒲.泰文館,東京.72−73. |