ちよだじょう
千代田城
Chiyoda-jyou
肥後系 | 【花容】垂れ咲き 【英数】六英 【花色】濃い青紫色 【開花時期】6月中旬〜(2018年6月14日撮影)、(現在研究生・小林孝至博士,文章・写真) |
分類 | : | 肥後系の垂れ咲き六英花です。 |
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花被 | : | 外花被、内花被ともに花被は楕円形で、深く内側に巻く垂れ咲きとなります。 縁にはフリルが認められます。花色は、濃い青紫色(瑠璃紺色)となります。 アイは黄色で、ハローが青味のかかった紫色になるのが特徴です。 |
雄ずい | : | 花被片のように雄ずいが発達します。大きさは花被片よりも小さく、斜めに広 がるのが特徴です。先端は花被片のように丸くなり捻じれを生じます。花被と 同様に濃い青紫色となります。 |
花柱枝 | : | 白色の地に赤紫色がのり、花被に対して斜めに立つのが特徴です(樋弁―といべんーという。備考を参照)。濃い赤紫色のずい弁は先が2列に割れて、その先端がくも手になります。 |
備考 | 草丈は低く35cmほどで、花径は15cmの中輪となります。花被片のようになった雄ずいがさまざま方向に向いていることから、観賞する角度によって異なる花容を観賞できます。観賞の際は、花容を様々な角度からみることのできる単独での観賞に向いています。 本品種は、平尾秀一氏により1961年に育成されました。平尾氏は、戦後の混乱期に肥後ハナショウブの育成に尽力をなされ、大きく貢献した人物です。 なお、この品種のように花柱枝が太くずい弁が大きく発達して、花被片の中央よりも両方のふちの方が軸方向に直立して上がっていて、見た目が樋(とい)のような形をしている弁を「樋弁(といべん)」と呼んでいます。非常に花容が大きく豪華に見える特徴がありま す。 |
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参考文献 | : | 富野耕治.1967.ハナショウブ.泰文館,東京.pp73 田淵俊人.2016.ハナショウブ(監修:柴田道夫,花野品種改良の日本史).悠書館,東京.250. |