ざまのもり
座間の森
Zama no mori
江戸系 | 【花容】垂れ咲き 【英数】三英 【花色】白色の地に藤色が入る 【開花時期】6月中旬 2022年は6月13日開花。 |
分類 | : | 江戸系の「古花」です。垂れ咲きの三英花です。 |
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外花被 | : | 外花被片は白色の地に藤色の砂子模様が入ります(8×8cm)。藤色の部分では薄く白筋が見えます。外花被片は周縁部が波を打ったようになり、周縁部には伊勢系のように「皺(しわ)」が見えることがあります。後の3枚の写真は、同じ株から開花したものを2022年に撮影していますが、年により花色の程度が別品種のように異なることがあります。こちらの3枚では花被片の中央部に淡い藤色地の刷毛状の模様が見えます。 |
内花被 | : | さじ状でやや斜め方向に立ち上がります(4×3cm)。白色で周縁部は藤色です。 |
花柱枝 | : | 水平に大きく伸長し、クリーム色です。先端部は2裂開して爪状のさじ弁を形成します。先端部の周縁は細かいくも手が発達します。この部分の色は藤色です。 |
備考 | : | 葉が極端に垂れるのが特徴です。 明治時代に、堀切(今の東京都葛飾区)の花菖蒲園の1つ、「武蔵園」で1863年頃に育成されたと言われています。大きな藤色の外花被片が下垂し、皺(しわ)ができる形質は、伊勢系の品種に似ていますが、本学で分子生物学的に研究した結果、「座間の森」と「伊勢系の品種群」は全く共通しませんでした。すなわち、「座間の森」から、伊勢系品種群は形成されなかったことになります。 現在でも栽培されている「往年の名花」と呼ばれる品種の1つで、藤色が清涼感を醸し出しています。花径は15〜18cm、花茎長は80cmで時には大輪となります。 |
文献 | : |
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