さおとめ
早乙女
Saotome
伊勢系 | 【花容】垂れ咲き 【英数】三英 【花色】淡桃色の中輪 【開花時期】6月初旬〜6月中旬(2017年は6月20日、2018年は6月2日撮影) |
分類 | : | 伊勢系の垂れ咲き品種です。 |
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外花被 | : | 基本的に伊勢系は外花被が大きく発達した三英花です。外花被は桃色で全体に周縁部は内巻き気味になります。外花被片の「肩」の部分には皺が入りますが、それ以外の部位には目立たず、その程度は他の伊勢系品種と比較して非常に弱い部類に入ります。 周縁部では桃色が薄くなり場合によっては白色になります。脈は濃い桃色、あるいは紫色に見えます。 |
内花被 | : | 卵型で幅広く、花柱枝に囲まれたように見えます。軸に対して寝た状態で、花色は外花被よりも薄い桃色です。ほとんど皺が入りません。淡い桃色の脈が入りますが、目立ちません。 |
花柱枝 | : | 淡い桃色がかった白色で、中心部は黄色になります。先端部のずい弁の周縁部は丸く「くも手」と呼ばれる、ぎざぎざ状に見える鋸歯構造が発達しません。 |
備考 | : | 1931年頃、三重県津市在住の吉川万吉氏により育成されたと言われていますが諸説があり詳細は不明です。花茎が細く、根の発達もやや弱いので栽培はややむずかしい品種です。 基本的に伊勢系の品種群(Group、国際栽培植物命名規約、1995年による。『園芸学』金浜耕基編、2009)は、外花被が大きく発達する三英花で、外花被片が大きく垂れるのが特徴です。伊勢系品種群は、屋外よりも室内で鑑賞するように育成されたようで、写真の下段のように日陰で見ると外花被片が垂れている様子や、皺の入り方がより立体的に見えることがあります。 垂れ方は、冨野(1967)の分類によれば、冨野(1967)の垂れ方の分類によれば、@富士型(裾野をひく富士山のように穏やかに斜め下に向かって垂れる A地蔵型(丸みを帯びた垂れ方) B怒り肩(肩を張ったようにして垂れるもの)に分けられます。 本品種は、「富士型」に該当します。 |
引用文献 | : |
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