かもちとせ
加茂千歳
Kamochitose
江戸系 | 【花容】平咲き 【英数】六英 【花色】紫色 花被片の中央は白色の「ぼかし」中輪 【開花時期】6月中旬 2022年は6月5日開花 |
分類 | : | 「江戸古花」です。平咲きの六英花です。 |
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花被 | : | 花被片は6枚ありますが、大きな花被片(本来は外花片として発達)は楕円形で、6×5cm、小さな花被片は(本体は内花被片として発達)、楕円形で5×4cm。花径は14〜15cmの中輪花です。花被片は、水平に伸展し、真横から見ると水平に見えます。開花後2日目には、花被片は先端部がやや下方に垂れます。 花色はやや青色がかって見える紫色で、花被片の中央部は白色で「ぼかし」と呼んでいます。アイは先端に向かって鋭く水平に伸びています。 |
花柱枝 | : | 地の色は黄色がかった白色で、中心部はわずかに黄色を帯びています。周縁部は花被と同じく濃い紫色です。先端部は水平に2裂開し、さじ状のずい弁が発達します。 ずい弁はわずかに上に向き、青みがかった紫色で、わずかにくも手が見られます。 |
備考 | : | 1870年以前に育成された「江戸古花」です。一見すると、花被片がまっすぐ水平に開花した六英、青色がかった縁取りで、花被片の中央が白色の品種です。典型的な江戸系の花容「水平か平咲き」の形質を持っている品種です。 |
文献 | : | 田淵俊人・平松渚・中村泰基・坂本瑛恵.2008.日本伝統の園芸植物、ハナショウブの特性に関する研究(第3報明治神宮(林苑)のおける土質および水質について.園芸学研究 7(別2):578.田淵俊人.2016.花の品種改良の日本史(柴田道夫監修).p238−239.悠書館,東京. |