かみよのよそおい
神代粧
Kamiyo no yosooi
伊勢系 | 【花容】垂れ咲き 【英数】三英 【開花時期】6月中旬 2022年は6月4日開花 2024年は6月3日開花 |
分類 | : | 伊勢古花。垂れ咲きの三英花です。 |
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外花被 | : | 丸弁で下方に垂れます(9×7.5cm)。薄い紅紫地で濃い紅紫色の筋が入ります。肩の部分は内巻き、基部には縮緬状構造が発達しますが、全体的には平滑です。アイの周辺部はやや濃い紅紫色で、アイの先端部が3筋程度、短く見えることもありますが、ほとんどがずい弁で覆われていますので、目立ちません。 |
内花被 | : | さじ状で幅が広く、斜め上に直立します(2.5×3cm)。幅広く伸長します。花色は、外花被片と同じ薄紅紫色で、中心部や基部は白色です。周縁部にごくわずかな縮緬構造も見られますが、外花被片と同様に平滑です。 |
花柱枝 | : | 横方向に大きく伸長します。色は白色で周縁部は薄い紅紫です。先端部は2裂開して爪状のずい弁が水平方向に伸長・発達します。長いのでしばしばアイを隠すように覆いかぶさっています。先端部は2裂開し、ずい弁を形成します。ずい弁は水平に伸長し、先端部がやや内巻きとなります。 |
備考 | : | 全体的に薄い紅紫色で、被片は丸く、大きく穏やかに垂れます。他の伊勢系品種のように、花被表面に「縮緬状構造」はほとんど発達しません。風が吹くと、花被片が揺れ動くほどに、弁質は柔らかな構造をしています。 ずい弁が水平方向に長く伸展するので、アイが隠れて見えます。 由来:明治神宮と本学との協定により、特別に研究用として譲渡されたもので、戦前に育成された「伊勢古花」に該当しますが、育成者は不明です。 明治神宮の菖蒲田には「江戸系品種を植栽するきまり」になっているそうです。その「しきたり」に従って、本品種は伊勢神宮より明治神宮に寄進された品種ですが、菖蒲田には植えられないので「鉢植え」にして栽培していると、当時の管理をされている方から伺っています。なお、外花被片は他の伊勢古花と比較して皺の発達の程度が弱いです。「伊勢系品種の花容」が当てはまる花容です。 葉はまっすぐに直立、、大きく下垂して葉幅は1.5cm。花茎長は75cmで、花径は20cmの中輪花です。 |
文献 | : |
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