山彦荘にてお世話になっている方々とともに
本学では、花菖蒲や、野生のノハナショウブを愛してやまない人々との温かい交流を行っております。研究はもちろんのこと、学生たちにとっては実物を見ることにより新たな発見や感動の場になり、また地域の方々を通して社交性を養う場としても大いに役立っています。その一端をここに紹介いたします。
長野県・入笠湿原の「入笠ボランティア協会」の方々のお招きにより、現地での実地講演を行いました。地元の方々はごく普通に見ているノハナショウブですが、いかに貴重なものであるか、江戸の花菖蒲の品種育成にいかにして関わっているのかをお話ししました。地元で植物を愛する方々との間で、会話が大いにはずみました。
本学では、2000年から16年間にわたって入笠湿原のノハナショウブを調査・研究を行ってきました。特筆すべきは、この地域の野生のノハナショウブを使って江戸の花菖蒲品種が育成されたことを分子生物学的に解明したことです。
その成果は、2017年3月20日に日本大学で行われた「園芸学会」で、速報として発表され、認められることになりました。20年近くにわたる地元の方々とのお付き合いを通して、また地元のボランティアの温かいご支援があってこその大きな発見になりました。本年発行の「入笠ボランティア協会」広報誌にも、大きく取り上げて頂きました。この場をお借りして厚く御礼もうしあげます。
→なお、上記の研究内容は、次にあげる雑誌に論文として掲載されています。