カリキュラムの概要
教養豊かな幅広い知識をもち、基礎学力の堅固な基盤と高度な専門能力をもった有為な人材を育成するために、玉川大学では下記の構成からなるカリキュラムを用意しています。
(1)コア科目群(全人教育・FYE科目群、言語表現科目群、社会文化科目群、自然科学科目群、総合科目群)
(2)学科科目群(導入科目、発展科目、専攻科目)
*大学院・芸術専攻科科目、教職関連科目(必要な学生のみ履修)
特色としては、誰もが学際的な勉学に取り組めるよう、所属する学科以外の学部・学科で開設されている科目も選択履修できるよう配慮されていることが挙げられます。
※ただし、各学部の教育課程表で、他学部・他学科科目受講可欄に「○」がついているかどうかを確認すること。
コア科目群
コア科目群は、学科科目群とは別に、全人教育の一環として幅広い、また学際的・国際的な社会的教養人(全人)となることを目指して、全人形成にふさわしい教養が身につくことを目的とした科目群です。このような意図のもとに、この科目群は人生の目的を啓発し、感情を洗練させ、論理的に思考する能力や総合的な理解力、自主的な判断力を育成し、学際的・国際的な視野を広げるものです。
この科目群は、「全人教育・FYE科目」「言語表現科目」「社会文化科目」「自然科学科目」「総合科目」の5群から構成されています。
全人教育・FYE*科目群
玉川大学の教育は、創立者小原國芳の提唱した「全人教育」の理念のもとに実践されていますが、全人教育・FYE科目群の各科目は、その全人教育の核あるいは基底となるものです。
言うまでもなく、「音楽」と「体育」は古代ギリシャ以来、心身の調和を目指す人間教育には不可欠な教科とされました。小原國芳が新しく玉川学園を創立したとき、玉川学園の全人教育に求めた柱は「宗教教育」と「労作教育」でした。また、人間の幅広い教養を身につけるために、さまざまな行事を大切にしました。その点からみて、ここでは理論としての「全人教育論」と並んで、上記の実践の場としての科目が設定されています。
*FYEとは、First Year Experienceの略。
言語表現科目群
言語表現科目群は日本語を含めた諸言語の運用能力―言語によるコミュニケーション能力の養成を目的としています。言語コミュニケーション能力は「聞く」「話す」「読む」「書く」の諸要素で構成され、人間が社会生活を営むさいに他者を理解するうえでも、また自分を表現するうえでも欠かすことのできないものです。
社会文化科目群
社会文化科目群は社会科学分野と人文科学分野の科目で構成されています。政治学や経済学に代表されるように社会科学の諸科目では社会現象を考察し、そこに一定の法則を見出すことをめざします。また、哲学や文学に代表される人文科学の諸科目では広く人類の文化について研究します。
自然科学科目群
自然科学の基本分野から最先端分野まで、多様な科目が設置されています。こうした科目をとおして、自然現象の法則を学ぶと同時に、人間の社会を発展させる自然科学の社会的機能を理解することが求められます。科学の素養を身につけるために、実際に演習および実験を行う科目も用意されています。
総合科目群
人間、人間が営む生活、人間が暮らす社会について学問および学問分野間の壁を取り払い、広く学際的・総合的に研究する科目群です。多面的な視点をとおして人間とその世界を研究することで、21世紀に暮らす人類が共有しなければならない価値とは何かを主体的に考えることがこの科目群の目的です。
学科科目群(文学部・農学部・工学部・経営学部・教育学部・芸術学部・リベラルアーツ学部)
各学科の教育目標に従って設けられた授業科目群です。「導入科目」「発展科目」「専攻科目」の3群に区分され、学習進度に合わせて順に履修するよう開設されています。
また、大学院・芸術専攻科の進学希望者のためには「大学院・芸術専攻科科目」、教育職員免許状取得希望者には「教職関連科目」がそれぞれ開設されています。
自分の適性や将来の進路を早い時期に見定めて、その目標に向かって、計画的かつ体系的に科目を履修するよう心がけてください。
導入科目群
学部・学科開設科目のうち入門的意味合いをもつ科目群です。同時に、何よりも専門教育を学ぶうえでの骨格となる重要な科目群です。この科目群の徹底した修得なくしては、その後の「発展科目」「専攻科目」等の理解は得られません。
発展科目群
導入科目に引き続いて学ぶ、専門性のレベルを向上させるための授業科目です。
いわば専門分野へと進んでいくための基礎科目群です。この科目群の学修を通して、問題の発見および解決の能力を養います。
専攻科目群
「導入科目群」「発展科目群」での学習を基礎として学ぶ専門性の高い科目群です。
したがって、この群に開講される科目については、卒業後の進路をも見据えて幅の広い専門教育を身につけた奥行きの深い職業人となる等の明確な目的意識をもって選択履修することが望まれます。
大学院・芸術専攻科科目
大学院・芸術専攻科への進学希望者で、一定以上の優秀な成績をおさめた学生が履修できます。(ただし、卒業要件単位には含まれません)
教職関連科目
教育職員免許状を取得するために開設されている科目です。