館蔵資料の紹介 2019年
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B.W.ホーキンス 画
ロンドン動物学協会『ロンドン動物学協会会議録』所収石版手彩色
縦22.3 ×横15.2㎝ 1848年
ベンジャミン・ウォーターハウス・ホーキンス(Benjamin Wa-terhouse Hawkins 1807-94)は、イギリスの画家・彫刻家で、20歳のころから自然科学や地質学に関心を抱いていた。チャールズ・ダーウィン(1809-82)の『ビーグル号航海記』(1839年初版)に挿絵を描き、『ロンドン動物学協会会議録』にも鳥の図を提供し、本図もその1例である。
1846年に美術協会のメンバーに、翌年にはリンネ協会の特別会員に選出された。また、1851年にハイド・パークで開催された第1回ロンドン万国博覧会では、恐竜の実物大のコンクリート像を数点制作した。万博終了後、その中心施設であるクリスタル・パレスがロンドン郊外のシドナムに移設された際、さらに33点の絶滅動物の実物大復元像を追加制作した。1868年にアメリカに渡り、足掛け11年にわたり、自然史博物館での恐竜骨格模型制作などで活躍したのちに、帰国した。
ホーキンスの描いた原画は、グールドの鳥類図譜に1点のみ採用されている。『オーストラリア鳥類図譜』6巻の「エミュー」がそれである。