玉川大学教育博物館 館蔵資料の紹介(デジタルアーカイブ)

教育博物館では、近世・近代の日本教育史関係資料を主体とし、広く芸術資料、民俗資料、考古資料、シュヴァイツァー関係資料、玉川学園史及び創立者小原國芳関係資料などを収蔵しております。3万点以上におよぶ資料の中から、月刊誌「全人」にてご紹介した記事を掲載しています。
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館蔵資料の紹介 2014年

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大天使の集まり

大天使の集まり

ロシア・イコン 板、テンペラ
19世紀 縦31.0×横26.4cm

天使という言葉は、知らせをもってくる使者を意味する。キリスト教において、天使は霊的存在として神の栄光を人間に伝え、人間の祈りを神に伝える御使いになる。

画面には、キリストのメダリオン(肖像が印された円盤)を捧げもつ、雲上の大天使ミカエル(左)とガブリエル(右)が前面に大きく描かれている。画面上部には父なる神が祝福を与え、メダリオンの下には熾天使セラヒムが2人いる。光輪に記された文字が消えているため、天使名は定かではないが、キリストのメダリオンの後ろがラファエル、その後ろに並ぶ4者はバラキエル、イフディエル、ウリエル、セアルティエルと推測される。

天使には9つの階級がある。セラヒムは最高位の天使で、愛の天使(赤は愛の象徴)として、神の玉座にもっとも近い存在である。ミカエルやガブリエルが属する大天使は8番目の階級になるが、下位の階級にありながらも、人間界に近い存在として悪魔と戦い、神の言葉を伝える使者の役目をもっている。

「全人」2014年7/8月号(No.785)より

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