館蔵資料の紹介 2013年
玉川大学教育博物館 > 館蔵資料の紹介 > 2013年 > 剥製 コフウチョウ
学名 Paradisaea minor 英名 Lesser Bird of Paradise 体長 33cm
コフウチョウ(小風鳥)は、ニューギニア北部やパプア諸島の森林に生息する。樹木上で果実、種子、昆虫などを食べ、巣は又状になった枝に小枝、葉、つるを用いてつくる。繁殖期になると、雄は高木に集まり、10羽程度の集団でディスプレイ(求愛行動)を行う。 ジョン・グールドが制作した『ニューギニア及びパプア諸島鳥類図譜』の第1巻に、コフウチョウが掲載されている。グールドはディスプレイを行うフウチョウを前面に大きく配し、後景に樹冠に集まる雄のコフウチョウを描いている。
この剥製もディスプレイのポーズをとっている。のど部分は濃緑色で、頭部は黄色、体部はブドウ色で、わきに長さ50センチメートルもの美しい飾り羽の房をもつ。16世紀頃、ヨーロッパに足のないフウチョウ類の標本がもたらされたため、地上には降りずに長い羽毛で風に乗り、空を漂う鳥だという伝説が生まれたことで知られる鳥である。