玉川大学教育博物館 館蔵資料の紹介(デジタルアーカイブ)

教育博物館では、近世・近代の日本教育史関係資料を主体とし、広く芸術資料、民俗資料、考古資料、シュヴァイツァー関係資料、玉川学園史及び創立者小原國芳関係資料などを収蔵しております。3万点以上におよぶ資料の中から、月刊誌「全人」にてご紹介した記事を掲載しています。
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館蔵資料の紹介 2004年

玉川大学教育博物館 > 館蔵資料の紹介 > 2004年 > 聖ニコラウス

自印聖像

聖ニコラウス

ロシア・イコン
板にテンペラ・銀製リザ
縦27.0×横23.5cm
1800年頃


聖ニコラウスは、困窮に苦しんでいた3姉妹を救うため、夜遅く窓から金塊を布に包んで投げ込み、彼女たちを助けたという。この伝説から、キリスト降誕祭に子どもたちへ贈り物をするサンタ・クロースとして、彼の名は世界中で知られている。ほかにも、彼の生涯はいくつもの伝説に彩られ、国、地域、都市などの保護者、そして教会をはじめ、水夫、子ども、商人などの守護聖人としてたたえられた。聖ニコラウスはイコンのなかでも最も数多く制作された聖人である。

このイコンは、顔と手先をのぞいて銀製の飾り(リザ)で覆われているため、図版では下の画像がよく見えないが、主教服に十字の紋様のついたオモフォリオン(肩掛け)をして、左手で聖書を持ち、右手で祝福をする典型的な聖ニコラウスの構図になっている。イコンにしばしば見られるリザのような装飾は、図像に対する信仰をより高揚させるために用いられたものである。

「全人」2004年6月号(No.671)より

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玉川大学教育博物館で所蔵しているイコンのコレクション

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