玉川大学教育博物館 館蔵資料の紹介(デジタルアーカイブ)

教育博物館では、近世・近代の日本教育史関係資料を主体とし、広く芸術資料、民俗資料、考古資料、シュヴァイツァー関係資料、玉川学園史及び創立者小原國芳関係資料などを収蔵しております。3万点以上におよぶ資料の中から、月刊誌「全人」にてご紹介した記事を掲載しています。
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館蔵資料の紹介 2003年

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Q.B.A.Y.P.

Q.B.A.Y.P.

マリオ・ラディチェ作
キャンバスに油彩 64.5×50.0cm
1969(昭和44)年
藤沢武夫寄贈資料


ラディチェは1898(明治31)年にイタリアのコモで生まれた。最初は獣医学を修めたが、1912(明治45)年から18(大正7)年にかけてコモの美術学校で絵画を学び、またコモ在住の画家に指導を受けたという。彼が画家として活動をはじめたのは1930(昭和5)年以降で、翌1931(昭和6)年から1932(昭和7)年にかけてはフランス、ドイツ、スイスを旅行し、パリではフェルナン・レジェと親交を結んだ。旅行から戻ったのちは、ミラノで美術誌『クアドランテ』を共同で創刊し、編集をつとめた。

抽象と空間を研究したラディチェは、未来派運動の後期に大きな貢献をしたことでも知られている。作品としては、一つの集合体として配列した幾何学的形態を多く制作した。絵画以外にも、1933(昭和8)年から1938(昭和13)年にコモで、壁画、レリーフ、モザイクなどを組み合わせた建築プロジェクト、1939(昭和14)年から1943(昭和18)年にかけてはC. カタネオとともに教会建築にたずさわるなど、幅広い活動を行っている。

「全人」2003年2月号(No.655)より

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