館蔵資料の紹介 2000年
玉川大学教育博物館 > 館蔵資料の紹介 > 2000年 > 二田原英二作「羽衣の帰還=デルフォイの使者」
高さ108×幅94×奥行104cm
1993年
二田原英二氏寄贈資料
このたび彫刻家二田原英二氏から標記のブロンズ作品の寄贈を受けました。すでに第二展示室の入口近くに場所を得て、はるか前からそこにあったかと思わせる穏やかな静寂と、凛とした気品を漂わせて右手にオリーブの枝をかざし、人を招くように舞っています。
二田原英二氏は1931年福岡県久留米市に生まれ、県立明善高等学校から東京藝術大学芸術科に進み、1956年に卒業。彫刻家として早くから脚光を浴び、日本美術院展で何度も受賞の後、1960年イタリア政府給費生としてイタリアに渡り、1978年に帰国する迄ヨーロッパで大活躍されました。帰国後も次々と作品を発表し、先日NHKTVの「美の朝」でも紹介されました。
二田原氏は、昨年クリスマスに天に召された妻、東敦子さんの遺品の殆ど全てを既に教育博物館に寄贈されており、その遺品の伴侶としてこれまでの作品の集大成とも言うべき「羽衣の帰還=デルフォイの使者」を寄贈されたのだと思います。