専攻期では、学内に加えオフキャンパス・スタディーズの体験を活かし、社会貢献を意識しながら各自の専攻分野のプロジェクトを推進します。また、さまざまな演習科目で学んだ研究手法を応用し、卒業論文や卒業制作などのリベラルアーツプロジェクトに取り組みます。
社会調査実習という授業では、テーマ・問題関心に応じてさまざまな「現場」に出かけて行きます。そこで観察、聞き取り(インタビュー)、アンケート調査といった多様な手法を駆使しながら、「現場」ならではの貴重な知見を収集していきます。
大規模道路の建設計画をテーマとした年には、事業を実施する行政と地域住民のコミュニケーション過程を調査し、報告書にまとめました。たとえば、建設を進める行政は計画検討への住民参加を制度化していますが、実際に住民との対話機会の観察・傍聴や参加者への聞き取りをしてみると、住民の声が道路計画へほとんど反映されていない実情が浮き彫りになります。こうした「現場」での調査を通じて、道路建設の社会的意義や問題点を多角的な視野から考えられるようになるのです。
リベラルアーツ学部で展開するすべてのメジャーが取り組む学際的教育・研究プロジェクト。それが「玉川学」です。文理融合型の学部の特徴を生かし、全学生・全教員が参加しながら「玉川」という地を読み解いていきます。2012年度は「玉川大学在学生の携帯電話におけるコミュニケーション調査」を実施しました。学生たちはこうした学びのスタイルを通して、キャンパスを飛び出してさまざまな視点から実践的に物事を解釈する力を養っていきます。担当教員との共同研究作業のなかで発見する新たな「知」、まさにリベラルアーツ学部ならではの学際的教育・研究の場がここにあります。
大学内では学べないことを、学外での諸活動を通じて実践的に学ぶプログラムです。認定される単位はその実習時間に応じて決まります。一つのことについて長期にわたり活動するものもあれば、いくつかの個別の取り組みを通して単位を取得できるものもあります。
3年次からはリベラルアーツセミナーを履修し、自身が深めていきたいと考える専攻分野に関する研究方法、問題を発見し解決する能力、そのために必要な思考力を身につけていくことを目指します。そこで培った成果は4年次秋学期に提出するプロジェクトにまとめられ、ポスターセッションを通じて発表することになります。リベラルアーツ学部では多彩な分野に渡ってリベラルアーツセミナーが開講されており、それぞれが特色をもった活動を活発に繰り広げています。
自然科学を軸足におき、生命現象から物理現象におよぶ幅広い領域の中で、私たちの生活に密着したさまざまなテーマについて実験、観察、調査など体験を重視した研究活動を行っています。多様な自然現象について体験に基づいた学修を行うことで、科学と自然の新たな知見を深めて行きます。現代社会の抱えるさまざまな問題点を抽出し、サイエンスの視点からその解決に向けた試みを実践しています。
北海道プロジェクトは夏季に学生が函館市近隣の小学校に赴き、外国語活動ならびに国語の授業を実践します。学内に留まらず学外における自らの学びを計画・実施し、地域交流を体験することによる成長をその目的としています。
学生たちは、自ら企画した事前の計画に基づいて、各自が聞く・話す・読む・書くといった言語活動を効率的に小学生に対して教授する方法を身につけ、実践します。これは異年齢層の児童ならびに現地教職員、さらには地域の方々との交流の機会にもなっています。
すでに、8回のプロジェクトを終え、地元の新聞などにもとりあげられています。文化や言葉、習慣などの地域差も実感しながら、今後もさまざまな地域での活動に発展させていくことを検討しています。