特色GP採択記念シンポジウム
「一年次教育の可能性-高等教育における役割」 開催報告
テーマ |
一年次教育の可能性−高等教育における役割 |
開催日 |
2007(平成19)年1月26日(金) |
出席者数 |
98名(内、大学教職員96名、企業2名) |
場所 |
センチュリーハイアット東京 スカイルーム |
主催 |
玉川大学コア・FYE教育センター |
内容
【基調講演】
「History and Perspective of the First-Year Experience」
米国サウスカロライナ大学付属一年次教育研究機関
(National Resource Center for The First-Year Experience & Students in Transition, University of South Carolina, United States)
ディレクター メアリー・スチュアート・ハンター
【事例報告】
「新たな一年次教育の創造を目指して−慶應義塾大学教養研究センターの実験授業」
慶應義塾大学教養研究センター 所長 横山千晶
【報告】
「全学生参加型の一年次教育の実践(特色GP採択事業報告)」
玉川大学コア・FYE教育センター 副センター長 菊池重雄
【パネルディスカッション】
「一年次教育の可能性−高等教育における役割」
パネリスト:
米国 サウスカロライナ大学付属一年次教育研究機関 ディレクター メアリー・スチュアート・ハンター
慶應義塾大学教養研究センター所長 横山千晶
玉川大学コア・FYE教育センター長 後藤昌彦
司会:
玉川大学コア・FYE教育センター 副センター長 菊池重雄
開催報告
米国において一年次教育の牽引役を担っている、サウスカロライナ大学付属一年次教育機関のディレクター メアリー・スチュアート・ハンター氏を招聘し、基調講演としてお話いただきました。米国の一年次教育は今や創世記を過ぎ、第2期といえる状況にあります。その経緯と今後の展望について、お話いただきました。
また、慶應義塾大学では教養研究センターが中心となり、一年次教育の実験授業として、「アカデミック・スキルズ」が開講されています。そこで、当該センター所長 横山千晶先生に慶應義塾大学での取組をご紹介いただきました。
なお、プログラムの始めには今年度の特色GPに採択された本学プログラム「全学生参加型の一年次教育の実践−「一年次セミナー」の組織的展開−」について、本学コア・FYE教育センター 副センター長の菊池より報告をさせていただきました。本学の一年次教育は、「一年次セミナー101」「一年次セミナー102」(各2単位)という正課の科目を中心に展開しています。
最後に、パネル・ディスカッションを行い、来場の皆様からのご質問に答える形で、それぞれの取組についてお話いただきました。
シンポジウムの成果
一年次教育については様々な捉え方があります。名称についても、一年次教育、初年次教育、導入教育などが使われていますし、その目的も、移行支援教育、専門導入教育、リメディアル教育、教養教育などが考えられます。今回のシンポジウムでは米国の取組を紹介し、慶應義塾大学や玉川大学の取組を報告いたしました。その目的や取り組み方は、同じ一年次教育でありながら、それぞれによって違っています。このことから、一年次教育に関する理解を深め、それぞれの大学の教育理念に即した一年次教育を考えるきっかけになりました。
今後への反映
本学の一年次教育は導入から2年が経とうとしていますが、今の形が完成形とは考えていません。一年次教育自体、時代の変化から必要とされたものですから、教育内容はもちろんのこと、教科書『大学生活ナビ』にしても常に「これでいいのか」という視点を持ち、改めていくことが必要です。また、改正を進めるためにも、教育効果などの検証は欠かせません。今回のハンター氏の来日にあたり、第3者評価として、本学の取組についての検証をしていただきましたが、今後は受講した学生、担当した教員への調査も行い、広く検証することが不可欠であると改めて感じました。
なお、詳細につきましては、近日中にビデオを公開する予定です。
|