館蔵資料の紹介 2003年
玉川大学教育博物館 > 館蔵資料の紹介 > 2003年 > 勾玉・管玉・ガラス小玉
塚原古墳群第4号墳出土(※塚は本来異体字)
7世紀前半頃
(勾玉)長3.5×幅1.8×厚0.9cm
東京都多摩市和田に存在していた塚原(つかっぱら)古墳群第4号墳は、7世紀前半の円墳で、墳丘の直径約14m、中央に河原石を積み上げて横穴式石室が作られていた。写真に示した玉類は、 1963(昭和38)年に行われた発掘で、石室内から出土した瑪瑙(めのう)製(一部の文献が碧玉(へきぎょく)製と紹介しているのは誤り)勾玉(まがたま)、碧玉製管玉(くだたま)とガラス小玉である。勾玉の軸部は直線的で、屈曲する頭部と尾部は先端がやや角張っている。ガラス小玉は、風化・破損のため図示しなかったものを含め総数約80点にのぼる。青を基調としながらも、よく見ると濃紺からオリーブ色まで、素材の色調や透明度に差がある。径も 3~8mmとばらつきが見られるほか、側面形も丸味を帯びるものから方形に近い形状のものまである。なお、このほかに琥珀(こはく)製玉1点、直刀3口、刀子(とうす)(小刀)5点、鉄鏃50数点、銅釧(くしろ)(腕輪)2点と金環(耳飾)2点も同時に出土しており、当館に収蔵されている。