談話会報告

第25回 談話会 (2007年7月27日/第2回 若手の会談話会)

未熟児・新生児の脳波を読む

佐治 量哉 氏(玉川大学)

未熟児・新生児の神経系の臨床評価において脳波は大変に有用である。また未熟児・新生児脳波は、生後の脳の機能発達過程を記述する有効なツールのひとつでもある。それゆえ今日、未熟児・新生児脳波には脳のリアルタイムな機能変化を視覚的に捉えるだけでなく、その機能変化を定量的に記述することが求められている。本発表では、未熟児・新生児の脳波について紹介し、次に脳の機能変化の定量化するために現在取り組んでいる時系列解析の結果を報告する。また、脳の機能発達について若干の考察を行う。


PETを用いた脳内モノアミン分子イメージングと高次脳機能

高橋 英彦 氏(放射線医学総合研究所)

モノアミン、とりわけドーパミンやセロトニンは精神神経疾患の治療薬のターゲットでもあり高次脳機能と深く関与している。人間の脳内のこれらのドーパミンやセロトニンに関する分子をin vivoで計測できるのはpositron emission tomography(PET)のアドバンテージである。当センターでは、脳内のドーパミンD1、D2受容体、ドーパミントランスポーター、ドーパミン合成能、セロトニン1A受容体、セロトニントランスポーターの定量が可能なトレーサーを有している。PETの初歩的な解説の後、これらのトレーサーを用いて脳内のドーパミンやセロトニンにかかわる分子と高次機能や性格との関連についての検討の報告を行う。

日時 2007年7月27日(金)17:00〜19:00
場所 研究管理棟5F 502室

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