主な目次
まえがき
1章 高等教育の市場化――市場の国際化への序説
2章 高等教育研究に対する挑戦――市場化と国際化がもたらす変容
北川文美 国立教育政策研究所高等教育研究部研究員
1.はじめに
2.高等教育市場の国際化――その誘引と課題
3.大学の市場化と国際化・研究と教育の関係――高等教育機関の戦略と高等教育政策の課題
4.結語――知識経済のグローバリゼーションと高等教育市場の国際化のもたらす課題
3章 新自由主義による高等教育改革――チリの先駆的経験
斉藤泰雄 国立教育政策研究所国際研究・協力部総括研究官
1.新自由主義路線の高等教育政策の導入
2.制度改革の実施とその経緯
3.1980年代におけるチリ高等教育の変貌
4.民政復帰と高等教育政策の見直し
5.むすび
4章 WTO貿易交渉と高等教育
大森不二雄 熊本大学大学教育機能開発総合研究センター教授
1.高等教育のグローバル化とWTO/GATS
2.WTOにおける交渉の仕組み
3.教育サービスの貿易とは何か
4.各国の対応と大学関係者の反応
5.高等教育のグローバル市場化の動向
6.考察――WTOをめぐる実体と象徴
7.おわりに――貿易交渉と政治の倫理
5章 欧州における高等教育の国際化と英国への影響
秦由美子 大阪大学大学教育実践センター教授
1.はじめに
2.アメリカの動向と欧州の対応
3.欧州連合の人的交流計画
4.欧州における高等教育の国際化
5.欧州連合のリスボン戦略
6.イギリスにおける高等教育の国際化
7.大学教員等の国境を越えた移動
8.おわりに
6章 高等教育の海外進出と国家――英国と豪州の事例
大森不二雄 熊本大学大学教育機能開発総合研究センター教授
1.はじめに
2.グローバル化と国民国家
3.英国と豪州の大学の海外進出とその質保証
4.マレーシア分校の事例分析
5.小括――国際的な質保証等における国家の役割
6.豪州の国際的な質保証政策
7.海外に進出する豪州大学の質保証
8.豪州に進出する外国大学の質保証
9.日本への政策的含意
7章 東アジアの高等教育改革と政策変化――グローバル化と各国の対応――
カホー・モック
1.グローバル化と国家能力に対する疑問
2.グローバル化と統治の変化
3.統治の変化と教育の再編
4.東アジアの四小龍における高等教育の共通課題
5.高等教育発展における東アジア四小龍社会の類似した傾向
6.考察
7.結論
8章 外国大学の日本校
1.はじめに
2.アメリカ大学日本校の展開
3.日本校が直面した諸問題
4.日本校の撤退
5.テンプル大学ジャパンの活動
6.国際的な質保証に向けた制度改正
7.テンプル大学ジャパンの近況
8.おわりに
9章 国際的な質保証ネットワークと国際機関の活動
米澤彰純 東北大学教育学部准教授
1.はじめに
2.高等教育の質保証における国際的な次元
3.大学や専門職団体による自主的なネットワーク・コンソーシアム
4.質保証・評価機関によるネットワーク
5.国際機関
6.結論
10章 結論
あとがき |