縄文時代には工場や車がありませんから,空はどこまでも青く海はどこまでも透明でした.
特に前期から中期,後期のはじめころは気候もあたたかく,魚も貝も海草もそれはそれはたくさんとれました.特に暖流(だんりゅう)という,あたたかい海の流れが陸の近くによっていましたから,大きなカツオやマグロが近くでとれました.
「もり」のいろいろ.おもにシカの角から作られています.大きな魚やイルカ,あるいは小さいクジラなどをとるのに使われました.
「もり」の中にはささるとはずれるものがありました.ひもがついているのでこれで,えものを引きよせてとりました.大きい魚やイルカは力あるので,「え」についたままだと,「え」がおれてしまうからです.
釣り針もたくさん見つかっています.多くはやはりシカの角で作られました.時代によって少しずつかたちが違っています.
イルカを入り江においこんでとっているところです.イルカの骨が大量に見つかった遺跡では,このような漁がおこなわれていたと思われています.戻る
北海道や東北地方では,秋になると川にはたくさんのサケが上ってきました.縄文時代の早期や晩期など寒い時代には関東地方の川にもサケが上ってきたといわれています.とったサケは乾燥させたり「くんせい」」にして保存したり,他の地方との交易に使われたと考えられています.
この人たちは「丸木舟」(まるきぶね)で「川エビ」をとっています.前の日にしずめておいた木の枝を静かに持ち上げて「かご」で受けると,たくさんの「川エビ」がとれました.ゆでたり,やいたり,いったりして食べました.
その他に,アミをしかけておいて魚を追い立ててとる漁や.魚がにげられないようなアミをしかけてとる漁もありました.
この人が持っているカゴは魚をとるワナです.中に入れておいたエサをとりにきた魚は出ることが出来ない仕組みになっていました.もっと細長いものではウナギもとりました.戻る