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Keiichi Odajima (小田島 桂一)

平成9年度 玉川大学 大学院 工学研究科
電子情報工学専攻 修士課程修了


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Publications

高次視覚野における広視野運動の神経情報表現の研究
小田島 桂一 (1998)
玉川大学 大学院 工学研究科 電子情報工学専攻 修士課程論文
Description
本研究は、運動方向が異なる二つの統一的な動きを同じ割合、同じ運動速度で重畳させた刺激(2方向重畳 Visual-Flow)を作成し、その時の心理的認知特性とその基礎となる神経過程を調べた。要素パターンがゆっくりと滑らかに運動しているときは、二つの運動の角度差が実際の運動方向よりも開いて認知されるが、運動の速度が速くて仮現運動で呈示したときの認知は物理的な運動方向へ近づく、という認知特性が得られた。さらに、それらの誤認の傾向に着目すると、ほとんどの場合に実際の運動方向の組み合わせよりも開いた方向に間違えて認知しているという傾向があった。一方、Visual-Flowの分析を行っていると考えられているMST野細胞の反応は、細胞によって差はあるものの全体的には細胞の最適方向への運動に他の方向への運動を重畳させたときに、その二つの運動の角度差の増加とともに抑制がやや大きくなるという反応特性が得られた。さらに、最適方向よりも少しずれた方向に一つの運動を呈示した状態で、再度その細胞の方向選択性を調べると、同じ細胞でありながら当初の最適方向(最大反応)よりも少しずれた方向に最大反応するという反応特性が得られた。これらの実験結果から、二方向重畳 Visual-Flow に対する心理的認知特性とMST野細胞の反応特性について考察する。
2方向重畳 Visual-Flow の心理的認知特性とその基礎となる神経過程
小田島桂一、入江真太郎、小野田昌弘、平井貴子、玉野井太智、樋田 栄揮、斎藤秀昭 (1997)
信学技報、NC97-20, 73-78.

視覚的フィリングインにおける色、形、動きの効果
秦奈緒美、二方明、向山重徳、小田島桂一、樋田 栄揮、斎藤秀昭 (1997)
信学技報、NC97-21, 79-82.

Perception of visual flow composed of texture of different
attributes and its neural representation.
Saito, H., Hida, E., Ohno, H., Odajima, K. and Tamanoi, D.(1997)
Progress in Connectionist-Based Information Systems. (Proc. ICONIP'97-Dunedin),
Springer, Vol.1, 10-13.

Area MT cells detect an illusory line motion.
Nomura, M., Hida, E., Odajima, K., Tamanoi, D., and Saito, H.(1998)
IOVS (Investi. Ophthalmol. Visual Sci.) 39 (4), S904.

MT neurons in monkey exhibited two types of bimodal direction
tunings as predicted by model for visual motion detection.
Okamoto, H., Kawakami, S., Saito, H., Hida, E., Odajima, K., Tamanoi, D., and Ohno, H.(1998)
Vision Res., 1998, submitted.

Physiological validation of bimodal direction tunings predicted
by a motion detection model in area MT of monkey.
Okamoto, H., Kawakami, S., Saito, H., Hida, E., Odajima, K., Tamanoi, D., and Ohno, H.(1998)
Proceed. ICONIP'98, Vol. 3, 1422-1425.

Neural correlate for the perception of two-directional transparent visual flow.
Hida, E., Saito, H., Ohno, H., Odajima, K., and Tamanoi, D.(1998)
Proceed. ICONIP'98, Vol. 3, 1551-1554.


Cognitive Engineering Laboratory,Tamagawa University
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