トレーニングコース2012 受講者の声(赤ちゃん)
私は大学で赤ちゃんの発達の研究をしています。脳波計測の経験はありませんでしたが将来的に乳児の脳波計測のスキルを身につけたいと思い、トレーニングコースを受講しました。
初日は、脳波計測のための環境設定や、頭囲の測り方や電極の付け方の練習を行いました。電磁波計を用いてノイズの大きさを測ったり、手や指で電極の位置を推定したりする実習です。2日目は、赤ちゃんラボの調査協力者である母子に実際に協力していただき、睡眠時の赤ちゃんの脳波計測を体験しました。電極を付け終わる前に赤ちゃんが目を覚まして泣いてしまうことが多く、計測の難しさを実感しました。その分、脳波の揺れを自分の目で確認できたときの喜びは大きかったです。3日目は理化学研究所の北城先生より、Matlabでの脳波解析のレクチャーを受けました。Matlabを使ったのは今回のトレーニングが初めてでしたが、基礎から教えていただき、グラフや図を描くことができました。
Jam Sessionでは異なる班のメンバーとも交流ができました。研究分野が異なる人とディスカッションをしたり、研究内容を共有したりする機会はなかなか得られないため、多くの刺激を受けました。
このトレーニングコースでは、知識を身につけるだけではなく、実習を通して脳科学研究の難しさやおもしろさを肌で感じることが出来ました。それは、私にとっては初めての貴重な体験であり、予想以上に有意義な3日間となりました。ここでの体験を活かして今後の研究を進めていこうと考えています。
最後になりましたが、非常にわかりやすく、かつ熱心に指導してくださった先生方、そして協力してくださった調査協力者のお母さまと赤ちゃんに感謝いたします。
(京都大学 田中友香理さん)