スピーカーシステム
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作者が初めて挑戦した38口径ウーハー搭載のモデル。しかし、最初の設計ではリア・ウーハーを38ではなく25口径の物を搭載していたが、低音の鳴りが良くないため急遽変更した。
しかし、このスピーカーほど設計変更と改装を繰り返した物はない。ネットワークの変更が4回、リア・ウーハーの変更が1回、ダクトの大きさと位置、形状の変更が3回と現在の形状になるまで1年近くかかり、13万円近くの投資をかけた。
特長として、低音を背後からも出させて反射させることによって、低音の臨場感を高めるためにリア・ウーハーを搭載した事と、ミッドレンジにバンドパス・フィルタを用いず、バック・キャビティの空気圧によるフィルタ効果を用いて電気的音質劣化を無くした事があげられる。
作者は基本的にミッドレンジ・スピーカーにフィルタを付けることを好まない。ミッドレンジには、主としてフルレンジ型のユニットが用いられるが、このユニットの特長は、高音から低音まで広い帯域をカバーしている。中音を奇麗に鳴らすにはこのことが不可欠であり、それを狭めてしまうような要因はできるだけ避けたいというのが作者の理念である。又、バンドパス・フィルタは、その構造状部品点数が多いため、音質に重大な影響を与えやすいのである。
音のほうは、その後に建造したSP3と違ってゆったりとした低音と、美しいが決して突出して鳴るようなことがない中音のハーモニーが素晴しく感じた。高音はホーン型のスーパーツィータを用いているためややきつめだが、そのため音にメリハリがつくのでそれはそれで良いだろう。
問題として、これを制作したときの作者の工作技術はあまり高くなかったため、所々にすき間があることと、予算の都合で表面と天板以外は粗末な合板で出来ており、仕上がりがあまりよくないということである。
あと、このスピーカーは38口径ウーハーを2つも搭載しているため、エンクロージャが恐ろしく大きい。容積だけでも300リットルは軽く超える。よって、これを設置したその日から、太陽光線がさえぎられて部屋が暗くなってしまった!右側に使用しているSP3も150リットル以上あるため、これらだけで部屋のスペースを一畳半以上取られてしまった。ただでさえ机や本だな、タンス、テレビまであるのに・・・・・もはやこの部屋のあきスペースは、布団を敷く所だけである。自分の住む場所の事もきちんと考えて設計するべきだったと後に作者は後悔するのであった。
ウーハー テクニクス EAS−38L100(フロント)
フォステクス 15W200(リア)
ミッドレンジ フォステクス FX200
ツィータ フォステクス T90A
ウーハー 500hz 12db/Oct(フロント)
100hz 12db/Oct(リア)
ツィータ 7Khz 12db/Oct
1215(高さ)*730(幅)*600(奥行き)